『もらい泣き』の歌詞を読み解く
イントロ
ええいああ 君から「もらい泣き」
ほろり·ほろり ふたりぼっち
ええいああ 僕にも「もらい泣き」
やさしい·の·は 誰です
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=942123
『もらい泣き』は、イントロからサビのメロディで歌い出します。
「ええいああ」の解釈は諸説ありますが、比較的多いのは「悲しみを表現した嗚咽のような叫び声」です。
その後に「君から もらい泣き」とあり、「君のせいで悲しい思いをしている」という解釈ができます。
それに似たフレーズの「僕にも もらい泣き」という部分は、自分に対して悲観的になっている様子。
最後の「やさしい·の·は 誰です」で、中点をつけることによって言い回しを強調しているのが分かります。
ここから読み取れるのは「誰彼かまわずやさしくしてもらうんじゃなく、君じゃなきゃダメなんだ」といった感じでしょうか。
Aメロ
朝、から 字幕だらけのテレビ に
齧り付く夜光虫。
自分の場所
探すひろいリビング
で、『ふっ』と 君がよぎる
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=942123
Aメロのフレーズでは、意味もなくテレビを見ているような様子が想像できます。
ここで気になるのが「夜光虫」というワンワードで、プランクトンの一種ですが夜になるとボンヤリと幻想的な光を放ちます。
ここから読み取れるのはテレビからの光と夜光虫のボンヤリとした光をかけて、ただぼーっとしているような仕草です。
その後に続くフレーズからは、自身の住処でありながらも居場所がない空気感。
好きな相手の存在を感じたのでしょうが、これはおそらく、妄想や幻の類ではとイメージします。
Bメロ
愛をよく知る親友とか に は
話せないし、夢みがち。
段ボールの中 ヒキコモりっきり
あのねでもね、 ただ…訊いてキイテキイテ
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=942123
Bメロのフレーズからは、恋愛の悩みがある印象を受けます。
しかし親友に話しても、全く違う感性を持っている以上参考にはならないのではという迷いが見られます。
そんなこんなで考えすぎてしまい、結局自分の殻の中に閉じこもっているようなイメージです。
2番Aメロ
乙女座 言葉、にすればする程
意味がない小宇宙。
あげよう!
と、決めた絵本だって
とうに流行り廃れちゃった。
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=942123
2番Aメロからは、いきなり来る「乙女座」というワードに目が留まります。
「乙女座」と言うと、イメージできるのは愛や恋といったもの。
ここではそんなイメージだけの言葉は、無意味だということを悟っているような気がします。
次からは一変して、あげようと思った流行りの絵本も忘れ去られるといったフレーズ。
ここから総合して読み取ると、「恋や愛は盲目でありながら時が過ぎればそれすらも廃れていく」。
逆に説くと「思い立ったらすぐにそれを伝えるべき」といった解釈もできます。
2番Bメロ
PM12:00過ぎて、鳴らすメロディー
迎えが来ないシンデレラ。
明日 - 笑える - 始めの - 一歩
からだで おしえて
欲しい…ホシイホシイ
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=942123
2番Bメロでは、PM12:00で魔法が解ける「シンデレラ」の存在が出てきます。
ここも、Aメロと似たような幻想と現実の線引きをしているような印象。
次のフレーズからは、幻想から一歩抜け出そうとしているようなイメージを受けます。
「恋愛は想像していると楽しいけど、現実ではうまくいくとは限らない」
そんな、悟りのような意味合いを持たせている気もします。
『もらい泣き』で感じるもの