清水翔太「桜」
アルバム「Journey」収録
「桜」は清水翔太の2枚目のアルバム「Journey」に収録された曲です。
「君が好き」や加藤ミリヤとコラボした「FOREVER LOVE」といったシングルも収録されたこのアルバムは、清水翔太初のオリコン週間チャート1位を獲得しました。
「桜」は、もう会えなくなってしまった大切な人との思い出を綴った切ないバラードです。
ピアノ伴奏だけのシンプルなサウンドを背景に、歌詞の物語がじっくりと気持ちを込めて歌われます。
「桜」のMVに注目
「桜」のMVは、楽曲に合わせてシンプルな内容になっています。
桜の木が描かれた背景を前に、「歌」に気持ちを注ぐ清水翔太。表情や手振りも込めて歌詞の中の感情を一心に表現する姿が印象的です。
清水翔太が桜の木の下に立っているようで、歌詞で描かれる物語がそのまま再現されているように見えますね。
凝った演出を排して、観る人に曲そのものをストレートに届けてくれるMVです。
「桜」の歌詞を紐解く
桜のような「君」を思い出す
今年も春がきて
この桜の木の下で
君の事を思い出す
無邪気にはしゃぐ姿
ずっと側にいるつもりで
僕は笑いかけてた
こんな日が来るなんて
思ってなかった
出典: 桜/作詞:清水翔太 作曲:清水翔太
歌詞は、ある春の日に桜の木の下で大切な人を思い出す「僕」の姿から始まります。
彼らはもう離れ離れになってしまって、「僕」がいる桜の木の下はそんな二人にとっての思い出の場所なのでしょう。
一人ぼっちになるとは思いもしなかった、ずっと「君」といられると思っていた「僕」。
その心の中には一緒にいた頃の二人の姿が浮かびます。
ずっと「君」のことを想う
桜のように 綺麗な人
2度と忘れられない人
この気持ちは変わらない
君は永遠の恋人
出典: 桜/作詞:清水翔太 作曲:清水翔太
綺麗に咲く桜は、「君」の美しさを思い出させます。
もう会えないと分かっていながら、「君」に永遠の愛を誓う主人公。
気持ちは変わらないのに一緒にいられないということは、もしかしたら「僕」は「君」と死別してしまったのではないでしょうか。
だから、「君」をずっと忘れないと誓う意味もあって「永遠の恋人」と表現しているのかもしれません。
「君」はもういなくて
ありがとうと言えるなら
何度も伝えたいけど
繋がっていた手と手 もう
さわれない マボロシ
大人になっていく事ほど
怖いことはないね
泣きたい時に泣けないよ
こんなに好きなのに
出典: 桜/作詞:清水翔太 作曲:清水翔太
「ありがとう」と伝えることもできない「僕」。きっと「君」は、手の届かない遠いところへ旅立ってしまったのでしょう。
そして、そんな二人の別れは突然のものだったのでしょう。
手に触れることもできないということは、やはり「君」はもうこの世にいないのではないでしょうか。
本当は「君」がいなくてさびしくてたまらないはずなのに、泣きたくても泣けない主人公。大人になるにつれて、いつでも感情を露にはできなくなります。
大切な人を思って泣くことも許されない。そんな「大人」への葛藤がうかがえる歌詞です。
「君」の思い出が浮かぶ
桜のように愛しい人
僕を包んでくれた人
あきれるほど側にいた
君は僕だけの恋人
出典: 桜/作詞:清水翔太 作曲:清水翔太