気になる歌詞をチェック!
さて、それでは歌詞について見ていきましょう。
会いたい気持ちは
昼のひだまりに
落として忘れて
ほら、また寂しい
会いたい気持ちは
昼のひだまりに
置き忘れたふりして
ほら、また寂しいだけだ
出典: Summer Vacation/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
好きな人に、「会いたい」と素直に言えないときって、ありますよね。その関係が片思いでも、恋人同士でも。
たった一言だけど、相手に言うにはとても勇気が必要な一言でもあります。難しいですよね。歌詞のなかの2人はどんな関係なのでしょうか。
会いたいけど、会いたいとは言えない。自分の気持ちを押し殺して、気にしないふりをして。忘れたふりをして。見ないふりをして。
でも心の奥底では、ずっと消えないまま。その思いがくすぶって、寂しいという気持ちを強くさせます。
狂おしいはずさ
君は言ったんだ
付き合ったらさ
「楽しいかもね」
狂おしいはずさ
温いアイスティー
飲めば帰るだろ
僕は飲めなかった
出典: Summer Vacation/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
ここの描写が想像をかきたてますね。2人の微妙な距離感や、居心地の悪い空気感がリアルに感じられる良いシーンですよね。
君は「付き合ったら楽しいかもね」なんて思わせぶりなことを言ったのに、距離感は縮まらないまま。関係は始まらなかったか…あるいはもうずっと前に終わってしまったのか。
ただ振り向いてくれないだけなら、「狂おしい」なんて言葉は出てきませんよね。君が思わせぶりな態度なんかとるから、諦めるに諦められなくて。でも先にも進めなくて。
にっちもさっちもいかない、もどかしい思いが伝わってきます。
頼んだときは、冷たい、あるいは温かいアイスティーだったのに。それがぬるくなってしまうほど長い時間、2人がそこにいたことがわかります。
「飲めば帰るだろ 僕は飲めなかった」という歌詞も秀逸ですよね。僕ができる、ほんのささやかな抵抗はアイスティーを飲まないことだけ。
飲み終わってしまったら、ここに居続ける理由が、一緒に居られる理由がなくなってしまうから。
このまま先に進めないことはわかっていても、簡単に別れられるほど人の気持ちは単純ではありません。
僕が飲めずにいる間も、きっと「君」は気にせず飲んでいたんだろうな…と想像してしまいます。
大人になって
つかず離れず
温いくらいの
温度で僕ら
大人になって
後悔をして
それを「あの頃」と
割り切って
懐かしむのかな
出典: Summer Vacation/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
人と人との関係性って、白か黒かのように、簡単に区別できるものだけじゃないですよね。
歌詞の2人は、きっと”どんな関係か”とはっきり言えるものではないような気がします。恋の形も、人それぞれ。付き合うか付き合わないか、片思いか両想いか、ただそれだけじゃない関係。
大人になるっていうことは、”曖昧なものを、曖昧なまま受け入れられるようになること”だと筆者は思います。
その関係がどっちつかずなままだったとしても、それを黙って受け入れられる。自分の気持ちに嘘をついて、目をつぶっていられる。それが、大人になるということ。
微妙な距離感のまま、名前のない関係性のまま。戻れない、変われないことを受け入れながら。
大人になった2人は、過去のことを想い返して、何でもないような顔をして「あの頃は…」と言って懐かしむのでしょう。
胸がチクりと痛む歌詞です。でも、そんな関係もきっと悪いものじゃないですよね。
好きな気持ちは、きっとずっと変わらないまま。でもお互いに違う道を進んで、もう一緒にはなれないとわかっている。
会いたいと簡単には言えない理由があって、会えない理由もあって。いろんな後悔や罪悪感を抱えながら、2人はアイスティーがぬるくなるまでの時間だけ、一緒に居られる。
そこには、とても簡単には言い表せない特別な感情があります。理性では片付けられない曖昧な、だけど狂おしい程確かな気持ちが。
Summer Vacation。心の深いところに響く歌詞です。筆者は初恋の人を思い出しながら聴いていました…。
あれっ…なんだか視界がかすんで…前が見えない………(´;ω;`)
コード譜はこちら
GM7 F#7
心地よい熱さ
Bm7 Am7 D7
残るアスファルト
GM7 F#7
灯る街灯は
Bm7 Am7 D7
夜を始めた
GM7 F#7
心地よいはずさ
Bm7 Am7 D7
温いアイスティー
GM7 F#7
熱 帯びたのは
Bm7 Am7 D7
君のせいだからさ
出典: Summer Vacation/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
GM7 F#7
会いたい気持ちは
Bm7 Am7 D7
昼のひだまりに
GM7 F#7
落として 忘れて
Bm7 Am7 D7
ほら、また寂しい
GM7 F#7
会いたい気持ちは
Bm7 Am7 D7
昼のひだまりに
GM7 F#7
置き忘れたふりして
Bm7 Am7/D
ほら、また寂しいだけだ
出典: Summer Vacation/作詞:片岡健太 作曲:小川貴之
一定のコード進行のゆっくりした曲調ですので、比較的練習のしやすい曲かと思います。
アコースティックでしっとり歌い上げるのも素敵なアレンジになると思います♪ぜひチェックしてみてくださいね!
さいごに
いかがでしたでしょうか。ちょっと大人な、切ないラブストーリーが描かれた1曲でした。
sumikaの歌う「恋」はこういったちょっと切ないものから、まっすぐに「好き」を伝える曲まで多彩に描かれていますので、ぜひ他にもチェックしてみてくださいね!
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