Billboard JAPANによって発表される日本の音楽チャートをいいます。CDの売上枚数のみでランキングを作成するオリコンとは異なり、多様な音楽の視聴スタイルを反映した複合チャートが特徴です。

Billboard JAPANチャートは楽曲の「購入」と「接触」というコンセプトの元で作成されており、またBillboard JAPANでは「社会への浸透度を計る」ことをチャートの理念として掲げています。

ということは、Billboard JAPANチャートで初登場で50位以内であれば、ほぼ社会に認知、浸透していることがわかるというもの。

さらにその1週間後にはトップ20位以内に入って来るということは、楽曲のコンセプトが完全に受容されているということになるのでしょうね。平たく言えば、人気があったということでしょう!

それではさっそく『A.G.I.T.』を体感してみて!

気になる歌詞をチェック!

ノリのいいリズムにクールなロックテイストのメロディ。相変わらず英語と日本語のちゃんポンですので、彼らの楽曲はバイブスで感じとるのがたしなみですが、あえて歌詞を超訳してみましょう!

まずは歌詞をチェック。

Turn It On 迷いは無い
眠れない夜にDancin'
体温 わからないくらい
溶けて煙になって

高く飛びたい yeah
青い鳥のさえずりの聞こえないとこ
I Just Feel Like Fire
波打つ心臓 でたらめなサーフィンしよう

Hi, I'm Fine More Get High

出典: A.G.I.T./作詞:YONCE 作曲:Suchmos

Zion On My Mind
消えない炎 囲んでDancin'
体温 わからないくらい
溶けて煙になって

感じ取りたい yeah くだらん嘘 吐かなくてもいい Groove
I Just Feel Like Fire
脈打つ心臓 まだ誰も知らないスピード

Hi, I'm Fine More Get High

出典: A.G.I.T./作詞:YONCE 作曲:Suchmos

歌詞の意味は?

若者の制御不可能な暴走する夜を描いているようです。

冒頭の「Turn it on」は「電気を付ける、スイッチを入れる」の意味。彼らのアジトである小部屋の灯りを付けて、そこでタバコをくゆらせています。

夜、眠れない夜はまるでレイブに身を投じるかのように、グルーブに合わせて踊り狂うのです。立ち上る煙はまるで大麻かマリファナを連想させます。

確かに大麻やマリファナに含まれる幻覚を催させる成分は、向精神状態にさせ、体温も分からなくなってしまいますから、何となく危ない雰囲気ですよね。ラリってるのかな?

Hi, I’m Fine More Get High」、Hi、Fine、Highとうまい具合に韻を踏んだ表現ですね。 直訳すれば、「ええ、私は大丈夫、もっとハイになりますよ」。さらに日本語で「高く飛びたい」とも。

これ完全にいかれちゃってます。酒かクスリで、完全に飛んでいる、ハイな状態になっているのでしょう。酔っぱらいが「自分は大丈夫!」と連呼するのに似ています。

I Just Feel Like Fire」これも直訳すると、「ただ炎のようになりたいんだ」ということでしょうか。この表現、彼らの楽曲『YMM』でも似たような表現が出てきます。

『YMM』ではジミー・ヘンドリックスの楽曲『Fire』の一節を引用しているのではないか、と私は解説したのですが、これもそれがしっかり入っているのでは?

つまりですね、タバコ(大麻かマリファナか違法ドラッグかも)の煙のように、炎のようにゆらゆらと、高く高く上るような感覚こそ、めっちゃハイな状態になりたいとまるで渇いたように欲しているのです。

なぜそんなにまで現実から逃避し、ハイな状態になりたいのでしょう? それは「青い鳥のさえずり」を聞きたくないから。

ここで「青い鳥」と聞いて連想するのは? 「桜田淳子」やら、「幸せを運んでくる鳥」ときたら、年代がちょっと、というかかなり古い!年齢がばれちゃいますよ。

やはりこのご時世、「青い鳥」ときたらずばり、「Twitter」の「bluebird」でしょう!

つぶやくやいなや、うるさく反応するわけで。そうしたものは一切受け付けたくない、ということなのでしょうね。この楽曲に対する評価もその1つかな。

ちなみにbluebirdはアメリカ英語の俗語で「ポリ公」を示します。ポリ公は、お巡りさんの蔑称ですよね。

悪いことはしていないんですけど、夜中にダンスなんかしようものなら、かならず職質されますよ。薄気味わるいからでしょうかね。

つまりこの楽曲、全体的に言えば社会に反抗する楽曲なのかな。既存の価値観で自分たちをあれこれうるさく指南したり、評価しないで欲しい、うるせーから放っといてくれ!というところでしょうか。

Zion On My Mind」とは「心の中にある聖地」ということ。つまり、誰にも侵しがたい、確固たる信念みたいなモノを意味しています。それはタイトルである「A.G.I.T.(アジト)」に通じるのです。

そこでは「くだらん嘘 吐かなくてもいい」のです。自分の信条になんら恥じるモノがないことを意味しているのでしょう。

既存の価値観やお仕着せの幸せやら、そういった作られたニセモノの張りぼての世界から脱却して、高く飛びたい、誰にも何も言わせない、という感じなのでしょう。

まとめ

こうして超訳してみると、この楽曲のコンセプトである「驚かせる曲にしたい」「オーディエンスを釘付けにしたい」という思いが余すところなく込められているように感じるのは私だけでしょうか?

それは見事、成功しています。素晴らしいできばえです!個人的には『Stay tune』よりもこちらの方が好きだったりして。

一歩ずつ着実に大きくなって、いつの間にか茅ヶ崎ローカルでは収まらなくなってしまったバンドSuchmos2018年、大都市を回るコンサートツアーが控えています。

彼らの熱い楽曲と最新の動向はオフィシャルサイトで要チェックです!

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