「紅い意図」は従来のCLØWDらしさを覆す曲調

【紅い意図/CLØWD】これまでのCLØWDには見られない"毒"とは?歌詞&フルMVを徹底解説の画像

「紅い意図」は2017年9月17日に発売されたCLØWDの6枚目のシングル

なんと「不倫」をテーマに制作され、歌詞の内容はとても大胆なものとなっています。

そして歌唱や演奏もダイナミックなアップテンポ。

マイナー調のサウンドはダークなヴィジュアル色を漂わせています。

今まで爽やかな曲調を主体にしてきたCLØWD。

「汚れ」を出さないイメージングをしてきた彼らですが、今回はあえて「汚れ」を演出したそうですよ。

「赤い糸」ならぬ「紅い意図」という言葉のセレクトからカッコいいですね。

本作品では従来のCLØWDのイメージを見事に覆してくれます。

メンバーの魅力の詰まったMVをチェック

「紅い意図」のMVでは、各々が「カッコいい」と思う服をチョイスしたそうです。

自由な発想のもと制作されたのですね。

そのため服装に統一性はないのですが、どれも曲のイメージに合った衣装なので一貫性を感じられます。

また、それぞれが最もカッコいいと思う衣装選びをしているので、個性が活かせているのも見どころです!

それではMVを見てみましょう。

CLØWDにしては珍しいツーバスの「ドコドコ」としたドラム

そしてガチガチのメタル調のギターが時折炸裂していますね。

ボーカルのネットリとした声質がヴィジュアル系らしい終焉感を漂わせています。

また、前のめりなサウンドも鼓動が高鳴るかのような高揚感が感じられますね。

シンセサイザーがしっかり効いていて、ヘビーなサウンドを単調にしていないのが魅力ではないでしょうか。

MVに出てくる男女は不倫をしている?

最初は惹かれ合っている2人ですが、次第に女性の方が責め立てるような様子に。

そして男性は苦しみ悩んだ末に女性を強く抱きしめていますね。

突き放そうとしても惹かれ合ってしまう、依存的な間柄が想像できます。

そして2人で薬指の指輪をはずし合う…どうやらダブル不倫だったようです。

お互いの指輪を放り投げたということは、自分たちの家庭捨て不倫への道を選んだということ。

曲のラスト「THE END」という言葉の後には屋上で手を繋いで歩く2人の姿が現れます。

そして2人の姿は消える…。

これはつまり、一緒に飛び降り自殺を図ったということでしょう。

叶わない恋と分かっているけど、これはきっと二度と訪れない「愛」。

それを失うくらいならいっそ死んでしまおう。

そんな発想ではないでしょうか…。

衝動的で盲目的で…本当にこれで良かったのか疑問の残るラストですね。

「毒」の要素が非常に強い作品になっています。

それでは歌詞の方も一緒にチェックしていきましょう!

お互いに惹かれ合い夢中になっていく

激しく求めあう様からスタート

【紅い意図/CLØWD】これまでのCLØWDには見られない"毒"とは?歌詞&フルMVを徹底解説の画像

激しく抱き寄せたならいっそもう壊してよ
二度とない愛だと叫んで

出典: 紅い意図/作詞:猟平 作曲:猟平

この楽曲では依存的に惹かれ合う男女を描いているとのこと。

サビでは2人のアツい心情を表現しています。

今を逃したら「こんなに素晴らしい恋愛」は訪れない。

そんな感覚に陥り、衝動的に相手を求め合っているのがうかがえますね。

シドとナンシーのような恋愛

「平成のシドとナンシーになろうよ。」
南京錠とチェルシーホテル
踠けば踠く程弱れていく 現代に不器用で

出典: 紅い意図/作詞:猟平 作曲:猟平

登場する2人は、若い男女のカップルを想定しているそうです。

シドは元セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスのこと。

彼は恋人ナンシー・スパンゲンと壮絶な恋愛を繰り広げ、最後は殺害に至りました。

彼らの過酷な恋愛は世界中で有名となり、映画化までされたほどです。

そんなシドとナンシーを自分たちに例えていますね。

これは「若気のいたり」のようなものとインタビューで答えていました。

若い2人はお互いの関係性に「特別な名前」をつけたいのでしょう。

また、チェルシーホテルとはシドとナンシーが一緒に住んだ場所のこと。

南京錠はシドが身に着けていた「南京錠で鍵をかけたネックレス」のことです。

女性目線の心情(=意図)

それは運命のいたずら