突然「蝉」の話を切り出した「君」。

「間が持たない」と「君」が思ったのだろうな、と察します。

「心が張り裂けそう」とは、主人公が「君」にそんな思いをさせてしまった後悔でしょう。

自分の未熟さ、不器用さで相手を傷つけてしまったことに自分も心を痛めています。

それでも沈黙が続く

さっき開けたコーラの炭酸
なんかブツブツ言ってるよ
ホントのこと 言い合えばいい
強がりとかプライドなんて
今の二人には邪魔なだけ
ねえ どうするの?

出典: 沈黙が愛なら/作詞:秋元康 作曲:サトウシンゴ

沈黙に耐え切れず口を開いた「君」。

しかし、主人公はそれでも上手く話すことができません。

コーラの炭酸の音が聞こえるほど沈黙は続きます。

遠慮するぐらいなら本当のことを話せばいい。

ふたりはそんなことわかっているのにプライドが邪魔をします。

煮え切らず「君」が言った「どうするの?」という発言が何とも切ないですね。

別れの時はやってくる

思い出で胸がいっぱいなら
じっとしていよう
波の音を聴いてる方が
別れの瞬間(とき)に穏(おだ)やかになれる
やさしさを持て余すみたいに
瞼をゆっくり閉じてみた
一番星が輝く頃
そばに誰もいなくなるのだろうか?

出典: 沈黙が愛なら/作詞:秋元康 作曲:サトウシンゴ

ふたりが共に過ごした思い出は語り切れないほどあります。

そんな思いを口に出す必要はなく、じっとしているだけでいい。

主人公はそう考えています。

これから来る別れの瞬間、波の音は心を穏やかにしてくれるのです。

そんな波の音に優しさを感じるように、主人公はゆっくり目を閉じます。

目を開けてあたりが暗くなり、星が輝く頃、隣に「君」はもういないのでしょうか。

世界から「音」が消えたら

世界中の音が消えて
静寂に支配されたら
喜びとか悲しみも感じなくなっちゃうのか?
もしそうなら 勇気出して 僕は君の目を見て
話しかけるだろう
サヨナラでも…

出典: 沈黙が愛なら/作詞:秋元康 作曲:サトウシンゴ

この曲では「蝉の声」「波の音」など、「音」がキーとなっています。

「音」と「沈黙」で愛を感じてきたふたり。

では、もしも世界から「音」が消えたら?

喜び、悲しみといった感情はなくなってしまうのでしょうか。

もしそうであるなら、主人公は「君」の目を見て言葉を発するといっています。

それが「サヨナラ」であったとしても。

主人公のそんな強い覚悟から、「君」への想いの強さがうかがえますね。

やはり主人公は「君」と別れる決意をしているのでしょう。

別れ際にやっと分かり合えたふたりの歌

このふたりの恋愛は、上手くいっていたのでしょうか。

結論から言うと、そうではなかったと考えられます。

未熟で不器用なふたりは、お互いにすれ違いを繰り返していたでしょう。

そして別れを切り出そうと海辺に行ったふたり。

そこでふたりは「沈黙こそが自分たちの愛だったんだ」と気づきます。

別れはふたりが真に分かり合うためには必要だったのかもしれません。

そんな切なくも気丈な覚悟がこの歌で語られています。

日向坂46の他のおすすめ曲

シングルデビューから凄まじい勢いで快進撃を続ける日向坂46。

そんな彼女たちは王道アイドルソングから切ない曲まで、様々な曲を歌い分けます。

OTOKAKEでは日向坂46の他の曲の歌詞MVを記事で解説しています。

「沈黙が愛なら」で日向坂46をもっと好きになった人は、他の曲も是非聞いてみてください。

優しさが邪魔をする

日向坂46の2ndシングル「ドレミソラシド」から、「優しさが邪魔をする」。

この曲は加藤史帆さん、渡邊美穂さん、上村ひなのさんの3人が歌っています。

1期生、2期生、3期生の中心人物である3人、高い実力と個性に注目です。

「やさしさが邪魔をする」は日向坂46の2ndシングル「ドレミソラシド」のカップリング曲。加藤史帆さん、渡邉美穂さん、上村ひなのさんの1、2、3期生ユニットが歌っています。別れを描いた歌詞は、読んでいてとても切なくなります。どんな内容なのか、解釈をしてみました。