別れに寄り添う曲
恋が始まったばかりのときはあんなに楽しかったはずなのに…。
振るにしても振られるにしても、別れはやっぱりつらいですね。
そんなときに聴くとよけいに心に染みるのではないでしょうか。
それがNovelbright(ノーベルブライト)の「ふたつの影」。
今回はこの歌詞について解説します。
1番の歌詞を見よう!
寝つけない夜
目を閉じれば 浮かび出す
寂しげな 君の影
元気にしてるかな?
眠れずに また夜を 超えていく
出典: ふたつの影/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・山田海斗
気になることがあると、疲れていても夜はなかなか寝つけないもの。
この曲の主人公の男性はそのような状態です。
眠ろうとして目を瞑るものの、誰かの姿が浮かんできて考え込んでいます。
その誰かは今一緒におらず、想像する姿は決して楽しそうではありません。
このように冒頭の歌詞では主人公の男性が夜に誰かのことを思い出していることがわかりました。
ただ、この2人の関係性はまだはっきりとは明かされていません。
どうして男性は寝つけないのか、なぜ想像上の誰かは楽しくなさそうなのかについても不明です。
電話はNG?
今でも時々ある不在着信
いけないとは分かってても
折り返してしまう
出典: ふたつの影/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・山田海斗
電話がかかってきても何らかの理由で出られないときはあるものです。
しかし留守番電話の伝言メッセージや伝言メモを聞けば用件はわかります。
ただ、相手が何も残してくれていない場合は何の用かわからないので、かけ直す必要が出てくるわけです。
これが一般的な電話対応ですが、この歌物語ではまず留守番電話が残されていません。
それも1回や2回の話ではなく、何度も同じ状態が続いています。
さらに電話をかけ直すことも良くないという話です。
寝つきの悪い男性と、その男性が思い出している誰かの間には、何かネガティブな感情があると推測されます。
捨てきれない想い
別れた後
重ねた手と手はもう
離したはずなのに
望みがすれ違う 互いのためにと
慌てて終わらせた
早く前を向きなよと
また自分を誤魔化して
出典: ふたつの影/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・山田海斗
サビの歌詞に入り、ようやく2人の関係性が少しずつ見えてきました。
かつては恋人同士だったものの、既に別れている状態。
主人公の男性にとっては元カノ、相手の女性にとっては元カレでした。
どういう理由で別れることになったのかについては描かれていません。
そのためどちらが振ったのか、振られたのかも想像することになります。
これまでの歌詞では女性のほうが男性に何度も電話をかけていたわけです。
どちらかというと男性が振った側、女性が振られた側のように思われます。
ただし恋愛はケースバイケース。
交際中に何らかの問題が起きて、それを解決するために別れを選ぶこともあるはずです。
あるいはどちらが悪いというわけでもなく、2人でいるとぶつかることが多いから離れることもあります。
この歌物語では具体的に2人の間で何が起きたのかはやはりわかりません。
それでも女性側に男性に対する未練がまだあるのでは?と考えられます。
別れても好きだから会いたい。ダメだとわかっていても電話をかけてしまう。ただし伝言は残せない。
そんな流れのようです。
微妙な関係性
きっぱり別れたのであれば、男性も元カノからの謎の電話に答えなければいいことになります。
ただ理屈どおりにならないのが恋愛。
元カノから無言のメッセージが送られてくれば、男性もわざわざ電話をかけ直してしまいます。
完全にはスルーできない男性ですが、いざ話すとよりを戻したい元カノには応じることができません。
もう別の道へ進むべきと伝えます。
しかし男性も、元カノのことが大嫌いになったわけではありません。
まったく愛情が残っていなければ、夜中に元カノを思い出して寝つけなくなることもないはずです。
おまけに元カノからのSOSのようなサインにも反応してしまっています。
程度の差はあるものの、男性自身も元カノのことを引きずっているとわかりました。