17thシングル『瞬き』のカップリング曲
『ゆめなのであれば』の世界観
2017年にリリースされたback numberの17thシングル『瞬き』。
そのカップリングに収録されたうちの1曲が今回ご紹介する『ゆめなのであれば』です。
あまり他に聞いたことがないような表現で夢の世界を描いている歌詞が秀逸。
一方的で純粋な恋心を、夢の中で夢から覚めるという状況で描き出しています。
これだけ聞くと少しややこしく感じるかもしれません。
ですので、その状況をひとつずつ解説していきます!
あぁこれ夢だな
現実にはありえない行動で気付く
本当はずっと私も あなたの事が大好きなの
君が抱きついてきたとこで あぁこれ夢だなって 気付いた
出典: ゆめなのであれば/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
作詞したボーカルの清水さんは、夢の中で夢だと気付くことが良くあるそうです。
そんな体験から生まれたこの曲。
その冒頭がまさにその状況でした。
現実にはありえない「君」の行動。
それを目の当たりにした主人公は、自分が今夢の中にいるのだということに気付いたのです。
この場にこの人たちがいるはずがない!
よく見たら 歴代の友達 総出演
職場の人達も なのに舞台は 教室なのね
出典: ゆめなのであれば/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
夢であることが確信に変わった瞬間が上記の歌詞です。
おそらく、「君」が抱きついてきた時点ではまだ確信はなかったのかもしれません。
なんともポジティブな発想ではありますが…
歌詞全体を通して悲観した表現がないことから、きっと主人公はそういうキャラなのだと思います。
そんなポジティブな主人公も、周囲のありえない状況を見て夢である確信を得てしまいました。
そして、どうせ夢なのだから、好きなことをしよう!という発想に至るのです。
夢なのだから…
「君」にしたいこと
近年ヒットチャートに名を連ねるアーティストの楽曲において、おそらくここまで露骨に歌ったのは初では?
と、思うくらいストレートに欲望を吐露しているのです。
曲をお聴きになってお分かりかと思いますが主人公が「君」に対してしたいことを抜粋してまとめてみます。
- 手を繋ぐ
- 胸を触る
- あんなことやこんなこと
- キスをする
歌詞の中に散りばめられていますので歌詞の引用は控えますが、なんというか…
正直すぎてどうコメントしていいのか困ってしまうほど露骨であることがお分りいただけますでしょうか。
主人公は夢だという現実を受け入れ、それを利用してここぞとばかりに欲望を解放しています。
しかしながら何故か卑猥に聴こえないのは、ボーカルの清水さんの表現力の成せる技です。
卑猥というより、純粋さが滲み出た無邪気さを感じてしまいます。
まさに清水マジック。
結局実行できたのか
これまでの流れでお分かりの通り、欲望のうち主人公が実行できたものは下記の行動でした。
- ◯:手を繋ぐ
- ×:胸を触る
- ×:あんなことやこんなこと
- ×:キスをする
そうなんです。
結果的に卑猥なことは一切していません!
できなかった行動の中で、実行を試みて失敗してしまったもの。
それは下記の歌詞で描かれています。