音楽の鳴りやまない夜の世界で
夜に居場所を求める人々
はしゃいだな
夜はもう折り返しらしい
羽を休める戦士たち
たしかにどこでもない場所さ
ここは
出典: 3時12分/作詞:TAKU INOUE 作曲:TAKU INOUE
ひとしきり遊んで疲れ果て、少しの間休むことにした主人公たち。
夜は皆が枷を取り払うことのできる時間であり、心ゆくまで遊ぶことのできる時間でもあります。
街には昼間とは違った音楽が流れていて、行き交う人々も普段は見せないような顔をしているのがわかります。
そう、ここは普段頑張りに頑張りを重ねている人々のための「安息地」。
好きな音楽に身をまかせ、好きなだけ踊ることのできる場所なのです。
満ち足りた毎日を送り、夜にはぐっすりと眠っている人たちは、こんな場所があることすら知らないでしょう。
名前もないような場所に、自然と集う人々を、人は「仲間」と呼ぶのです。
既に夜も後半戦に入り、夜明けまでのカウントダウンが始まっています。
今日という1日をくだらないままで終わらせないように……。
夜に救いを求める人々の「安らぎ」は、まだまだ終わることはありません。
さんざんだった昨日はもう終わり
昨日ならドアの外に置いてきた
ほら華のない奇跡が
音に乗ってやってくる
出典: 3時12分/作詞:TAKU INOUE 作曲:TAKU INOUE
昼間さんざんな思いをした1日も、太陽が沈めば既に昨日のことへと変わっていきます。
終わったことをくよくよしていても何も始まりません。
それならばありったけの思いを、夜の暗闇に放り込んでしまえばいいのです。
嫌な思いをたくさんしてきた「昨日」は、既に過ぎ去った時間。
今するべきは、来たる「明日」に向けて心と体を労ってあげることです。
日が沈むにつれて聞こえてきたのは、まるで主人公を呼びにきたかのようなノリノリの音色。
あとは思いのままに体を揺らし、音楽のもたらす安寧を感じるだけです。
光をまとって夜を生きる
光り輝く星の1つになって
星空みたいな光の隅っこで
銀河系みたいな輪になるカーニバル
僕の目も回っているよ
出典: 3時12分/作詞:TAKU INOUE 作曲:TAKU INOUE
ふと空を見上げれば、昼間には見えなかったはずの星たちがキラキラと瞬いているのがわかります。
昼間にも確かに存在し、光を放っているはずの星。
それでも夜にしか見ることのできないその姿は、音楽と共に夜を明かす自分のようにも見えました。
数え切れないほどある星たちのように、夜だからこそ輝ける存在がたくさんいるのも事実。
その人々が同じ音楽に酔いしれることができるなんて、これ以上素敵なことなどありません。
元々持っていた自らの「光」を存分に発揮し、それぞれが輝きを増す夜の世界。
そんな1人ひとりが集まれば、壮大な銀河のような輝きだって生まれるのです。
辺りに流れるのは、誰もが楽しくなるような軽快な音楽。
明るいリズムに身を任せているうちに、昼間のことなどすっかり忘れてしまいそうです。
混沌とした世界ですらも
いまなら世界を変えられるような
僕が変えられるような
気がして
いた
出典: 3時12分/作詞:TAKU INOUE 作曲:TAKU INOUE
新型コロナウイルスの影響で、自由に外出することすらできなくなってしまった現代。
そして世界では今も、命の危機におびえる人々がいるのが現状です。
そんな苦しみに満ちた世界でも、そこにたった1つの音楽があれば……。
人々の心がより豊かになること間違いありません。
まるで聴き手の心に語りかけるような音楽の力で、何だか無敵になったような気すらしてくる主人公。
自分を責め、自信をなくしていた昼間とは違い、自然と前向きな考えを持てるようになっています。
悲しみに満ちた人々の心を、自分の手で救うことができたら……。
そんな突拍子もない考えですら浮かんでくるようです。