TVアニメ「ハイキュー!!TO THE TOP」第2クールEDテーマ
One dayもSomedayも「いつか」ですが、そこには微妙なニュアンスの違いがあります。
Somedayが「漠然としたいつか」なのに対して、One dayには「いつか必ず」という強い意志が宿るのです。
この曲のタイトル「One Day」は人がたゆまぬ努力によって自ら引き寄せる「いつか」。
遠く輝く夢を皆で追いかける、若きアスリートの苦悩や喜びを描いた作品にふさわしい楽曲です。
聞いていると曲がアニメのシーンとリンクして目頭が熱くなるという方も多いのではないでしょうか。
「想いを止めないで」という強いメッセージから始まる「One Day」の歌詞を読み解いていきましょう。
立ち止まりかけた仲間へ
「One Day」は道半ばにして立ち止まりかけた仲間へのエールと呼びたい曲です。
チームメイトを強く励まし、弱りかけた心を鼓舞する言葉が随所に聞かれます。
ただそれは決して無責任な励ましではありません。
喜びも苦悩も共にする覚悟を持った仲間からの励ましです。
立ちはだかる壁
現実が飛んじゃうような
夢が欲しかったのに
つじつまを合わすだけの日々は
味気ない
出典: One Day/作詞:MOMIKEN 作曲:MOMIKEN
主人公のチームメイトは今、立ちはだかる現実の前に立ち止まってしまったように感じられます。
散々あがいてみたけれどどうにもならなくて、気持ちが弱ってしまったのでしょうか。
スポーツにしろ勉強にしろ仕事にしろ、目標に向かって何かを続けていると必ずそんなことがあります。
適当な言い訳をして夢を諦めてしまうのは味気ない。主人公は仲間にそう語りかけます。
少年の心
何にも怖くなんて無いって
強がってばっかの少年が
今もまだ汗ばむ背中を
見つめてるから
奇跡はもういらない
出典: One Day/作詞:MOMIKEN 作曲:MOMIKEN
挫けかけた仲間に対して、主人公は夢を追うきっかけとなった強い気持ちを思い起こさせようとします。
幼い日に抱いた憧れほど強いものはありません。
どれだけ大人になっても消えることのない少年の心。
努力を重ねてきた今の自分をずっと見守ってくれていたのは幼い頃の自分自身です。
そんな眼差しを背中に受けていれば、奇跡や偶然にすがろうなどとはとても思えないでしょう。
これまでを信じて
サビの部分で主人公は楽観とも取られかねないほど前向きな言葉で仲間を励まします。
そこにあるのは、仲間と仲間が重ねてきた努力を肯定する強くて純粋な気持ちです。
共にここまでやってこれたのは君が強く願って進み続けたから。
彼らの熱い友情がうかがえる場面ではないでしょうか。
積み重ねた必然
どこまでだって行ける 僕らは
One day 夢も叶うさ
ここまでやってきたのは
偶然なんかじゃなくて
出典: One Day/作詞:MOMIKEN 作曲:MOMIKEN
どこまででも行けるだなんて過剰なほど前向きな言葉です。
けれど、あらかじめ限界を決めて人生という道を行く人なんているでしょうか。
この先どうなるか分からない。ひたすら進み続ければどんな場所にだって到達できるかもしれない。
そんな未来への希望が胸にあるから、どこまででも行けるという言葉を私たちは信じることができます。
強い願い
去ってしまう舞台に
立っていたいといつでも
強く願い続けた
君がそこにいたから
出典: One Day/作詞:MOMIKEN 作曲:MOMIKEN