謎に包まれたロックバンド 女王蜂
4人組ロックバンドの女王蜂が歌う『DANCE DANCE DANCE』という曲。
この曲は彼らにとって5枚目のアルバムとなる『Q』に収録されています。
女王蜂はメンバー全員の本名、年齢、性別、国籍が不明という謎に包まれたバンド。
彼らの楽曲はどれも享楽的(きょうらくてき)かつ刺激的。
『DANCE DANCE DANCE』も優艶(ゆうえん)な雰囲気の中に一滴の毒気が隠されています。
怪しげで、なまめかしくて……。だからこそ目が離せない。
手を伸ばしたら最後、きっと女王蜂が持つ毒針にやられてしまうことでしょう。
けれど彼らの針に刺されても、全身を巡るのは甘美な毒。
女王蜂の虜になって、彼らのミステリアスな魅力にどっぷり浸かってみませんか?
MVでは衝撃の結末が……
教会の中と思われる場所で撮影された『DANCE DANCE DANCE』のMV。
厳かであるべきの教会がダンスフロアのようにスポットライトで照らされています。
どことなく背徳的な雰囲気ですね。
曲の途中からは女王蜂のメンバー以外にも天使の輪を頭に乗せた人々が登場。
みんな祭壇の前で狂ったように躍り出します。
そして最後はボーカルのアヴちゃんが鼻血を出して倒れ……。
そんな衝撃的な結末で締めくくられるMVとなっています。
身が焦がれるほどの恋
たまらなく気になる相手
たまらない
気になって その気になってよ
だって、はじまれない?
判らない
触れたくて やめたくて
でも途中じゃやめられない
出典: DANCE DANCE DANCE/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ
「その気になって」と願うのは、いま自分が気になっている相手に対して。
相手のことを考えるとたまらない気持ちになる。
自分がそうであるように、相手も自分を気にしてくれないと何も始められない。
相手を想って体が疼く感覚。それが「判らない~」からの歌詞で歌われています。
触れたい。やめたい。
悶々とした気持ちを抱えて最後に出した答えは、「途中じゃやめられない」。
たまらない気持ちになるほど気になる相手。
そんな相手に触れてしまったら、もう後戻りなんてできるわけがありません。
理性なんてもう役に立たない
隠さない 隠せない
部屋の明かり全部消したって誤魔化せない
かまわない
正解も点数も ことの最中は役に立たない
出典: DANCE DANCE DANCE/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ
「隠せない」のは相手に対する自分の気持ち。
どうせ隠すことなんてできないと分かっているから、もはや初めから隠すつもりもない。
自分が相手を想う気持ち。それは暗闇のなかでも容易く見つけてしまえるだろう。
誤魔化すことのできない感情は、きっと相手にも伝わってしまっているはず。
それでも、もうかまわない。
「正解も点数も~」、つまり常識だとか道徳だとか、そういったものはぜんぶ不要。
恐らくこれは、理性が役に立たない状況ということでしょう。
「ことの最中」とはいったい何の最中なのか。
それは聴いている人の想像にお任せ……。
そういうことにしておきましょう。
恋愛は男女間だけのものじゃない
BOY MEET GIRL
BOY MEET BOY
GIRL MEET GIRL
今夜こそ会えるかも
BOY MEET GIRL
BOY MEET BOY
GIRL MEET GIRL
永遠を手に入れて
出典: DANCE DANCE DANCE/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ
「BOY MEET GIRL」この言葉自体はよく聞く言葉。
いわゆる少年と少女の恋愛ストーリーのことです。
しかし、ここで歌われているのは男女の恋愛だけではありません。
少年と少年。少女と少女。
恋愛に性別は関係ない。
いろいろな形の恋愛があっていいはずです。
気になってたまらない相手がいる。
その相手に今夜は会えるかもしれない。
気になる相手というのは、どうやら会いたいと思ったときにすぐに会える存在ではないようですね。
だからこそ期待は膨らみ、焦がれる気持ちも強くなる。
今夜その相手に会うことができたら、それは永遠を手に入れたような幸福。
気になっている相手とばったり出くわす。そんな奇跡を信じてみたい。