切なすぎる心は英語に変えて、歌うはペンギン??

Don`t kiss me baby we can be
So don`t add more pain please don`t hurt me again
I have spent so many nights thinking of you
longing for your touch I have once loved you so much

出典: SWEET MEMORIES/作詞:松本隆 作曲:大村雅朗

ペンギンキャラで一番好きかも。とりあえずビールのペンギンさん。

もう私にキスはしないで 痛みさえも、私を傷つけることもこれ以上しないで。 あなたのことを思って、多くの夜を私は過ごしたのよ。 かつて私はあなたを愛していた、心かの底から愛していた。

 あなたを否定することから入り、当時の思いを語り、でもすべて過去形。愛していたのは過去の出来事。

傷をつけられたことは愛しているからと思えたけれど、もうこれ以上はしないで欲しい、痛みを感じることも拒絶したい。

 1983年ビールのCMにはこの英語部分が使われました。スタンドマイクで歌うペンギン女子ジャズボーカル。遠い目で歌う姿が印象的です。

バックコーラスはペンギン男子トリオ。華麗な指さばきの(羽さばき?) ベテランペンギンピアニスト。

 周囲のペンギンたちは2人の過去を知っているはず。それをみじんも感じさせず、ステージでペンギン女子が歌います。

「もうあなたなんて過去よ!」と人間が歌ったら、余りの重さに受け止めきれないかもしれません。

 この切なすぎる過去をペンギンに背負わせました。超アニメっぽい丸顔ペンギンは歌とのギャップ萌え効果で人気が急上昇。

松田聖子さんも当時恋をしていたのでしょうか。抑えきれない恋する人へのメッセージがこの歌を作ったのかもしれませんね。

 

ギターコードはこちらで。弾き語りで号泣…

忘れられないのは過去を引きずっているからじゃない

セピア色になった思い出だけど、それを否定しているわけではありません。色が変わったから受け止めることもできるのです。心の痛みを受け止めながら歌が続きます。

あの頃は若過ぎて
悪戯に傷つけあった二人
色褪せた悲しみも今は
遠い記憶 Sweet Memories

出典: SWEET MEMORIES/作詞:松本隆 作曲:大村雅朗

はしゃいで過ごした時もあった、深く知り合うことで裏切りを試した時もあった。すべて若さのせいにするために、必要な時間はそれぞれ。一生かけても癒えない傷もあります。

この歌の主人公は「あなた」が目の前に現れたことで、あなたとの過去を遠い記憶にすることが出来ました。

少し荒療治かもしれません。今の自分の立ち位置が決まっているなら、思い出の色は自然にトーンが下がり、優しく寄り添います。

今なら許せる、叶わなかった夢のこと

失った夢だけが
美しく見えるのは何故かしら
過ぎ去った優しさも今は
甘い記憶 Sweet Memories

出典: SWEET MEMORIES/作詞:松本隆 作曲:大村雅朗

あなたと一緒に叶えるはずだった夢は、思い出として残っているだけ。決して叶わなかったことを嘆き悲しんでいるわけではありません。叶わなかった夢は、遠くに広がる景色と同じように見えています。

 傷つけあった過去も優しさに感じるくらい、自分は今この瞬間でさえ大切な時間として生きています。「甘い思い出」と名付けて、もうあなたを憎むことはありません。

まとめ

SWEET MEMORIESの長さは4分35秒。松田聖子さんの同じ名曲バラード「あなたに逢いたくて Missing You」と比較すると約1分短い楽曲歌詞のボリュームも意外と少なめ。でも中身の濃い恋の歌でしたね。

 思い入れの強い、自己中な解説と感じたらごめんなさい、アニメのペンギンたちの心情を思って、ついつい力が入りました。

楽曲が世に出てから約35年越えを迎えます。その間にはベテラン・韓流・アイドルと幅広いジャンルでカバーされています。

SWEET MEMORIES(松田聖子)歌詞のあなたとは?!意味を徹底解釈!動画&コード譜情報あり♪の画像

2016年には原田知世さんがカバーをしています。日本代表の癒し系ボイスはSWEET MEMORIESの世界にピタリとはまりました。

この歌を聞くシチュエーションとして失恋をした時、仕事に疲れた時、もう一度やり直したい時はいかがでしょうか? ムリのないリスタートのために自分で自分の背中が押せる曲としておススメをします。

歌詞を徹底紹介しましたが最後はこの曲の作曲の方に触れたいと思います。作曲は大村雅朗さん。松田聖子さんの楽曲を始め、数多くのスタンダードを作曲編曲しています。

残念ながら1997年に46歳の若さで逝去されました。SWEET MEMORIESの14年後に、彼がもうこの世界でこの曲を聞くことが出来なかったことに衝撃を受けました。

大村雅朗さんが携わったと知らずに耳している曲は数知れず。詞があって曲があって歌う声があって楽曲が成立するのは当たり前です。

 でも3つが出会う奇跡があるからこそ名曲は生まれます。残してくれた沢山の楽曲を、J-POPのSWEET MEMORIESとして共有できることに感謝して、今回の記事を終わらせていただきます。

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