K「Only Human」
2005年リリース
「Only Human」は、2005年11月23日にリリースされた日本での4枚目のシングルです。
元々、韓国の歌手として活動していたKを一躍、有名にしたのはこの1曲であると言っても過言ではないでしょう。
しっとりとした楽曲に乗った想いの強い歌詞が、柔らかく伸びやかなKの歌声と絶妙にマッチして、胸が締め付けられるような切ない1曲に仕上がっています。
また、オリコン週間チャートでは最高5位を記録したり、初登場から数えて7週連続もチャートインするなど、セールス面での結果は目を見張るものがあります。
さらに、それによってこの1曲は実質、Kにとって最大のヒット曲となり、世に知れ渡っているわけですね。
そして、この1曲が最大のヒットになったのには、大きな理由があるんです。
それでは、次にその主題歌への起用について触れていきましょう。
ドラマ「1リットルの涙」の主題歌に起用!
ドラマ「1リットルの涙」
「1リットルの涙」は、2005年10月11日から12月20日までの間、フジテレビ系で放送されたテレビドラマです。
原作が存在しており、木藤亜也によって描かれた同じタイトルのノンフィクションの本が原作になっています。
「涙と感動を贈るヒューマンドラマ」という大きなテーマのもとに制作されたこのドラマの出演陣は、沢尻エリカ、陣内孝則、薬師丸ひろ子、錦戸亮、成海璃子ととても豪華でした。
筆者も実際にリアルタイムで観ていて、涙を誘われたものです。
ちなみに、これが沢尻エリカのドラマ初出演作品となり、彼女もKと同じく一躍人気を得たのはこの作品のおかげではないでしょうか。
その内容は、とても重たいもの。
脊髄小脳変性症を発症し、学校へ通う上での様々な葛藤や家族とのジレンマ、また、その後の彼女の生活から亡くなるまでの人生を如実に描いています。
そんな主題歌の歌詞がドラマの内容に重なるとなるととても気になりますよね。
それでは、次に「Only Human」の歌詞を見ていきましょう。
逆境を乗り越えようとしたドラマに歌詞が重なり…大号泣
様々な苦難にぶつかるのが人生
哀しみの向こう岸に 微笑みがあるというよ
出典: Only Human/作詞:小山内舞 作曲:松尾潔
まずは、導入部分です。
切ないメロディーと歌詞から始まっていく楽曲になっています。
様々な苦難にぶつかるのが人生であり、それを乗り越えた先に希望は待ち受けていると、切ないながらも前向きな歌詞からスタートしていきます。
哀しみの向こう岸に 微笑みがあるというよ
たどり着くその先には 何が僕らを待ってる?
出典: Only Human/作詞:小山内舞 作曲:松尾潔
再び、冒頭の歌詞を繰り返し、その想いを強めていきます。
希望を感じつつも、実際にはどうなのか不安を抱いていることが分かります。
人生は何があるか分かりません。
苦難の先に、再び、苦難が待ち受けている可能性もあるのです。
このように誰にも明日のことは分からないのです。
逃げるためじゃなく 夢追うために
旅に出たはずさ 遠い夏のあの日
出典: Only Human/作詞:小山内舞 作曲:松尾潔
しかし、分からないからと臆病になってはいけないと、
分からないからこそ、
これまで描いてきた自分の未来予想図はなんだったのか、
まさに、ドラマの内容に寄り添った逆境を乗り越えていくような歌詞に胸を打たれます。
明日さえ見えたなら ため息もないけど
流れに逆らう舟のように
今は 前へ 進め
出典: Only Human/作詞:小山内舞 作曲:松尾潔