エミネムの独白が続きます。

「愛」というワードが出てきます。

愛しい気持ちでハイになる反面、憎しみに酔う
彼女を愛する気持ちはシンナーでハイになる気分と同じ
ハマればハマるほど息苦しくなる
溺れそうなときに彼女が正気に戻してくれる
彼女は俺を嫌っているがそれでもいいんだ

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

DV男性は彼女を愛していると歌っています。

ハマって溺れそうなくらいにです。

その反面、憎しみの感情もあるとわかっています。

ところで、それはDV加害者や被害者だけでなく、誰にでもいえるのではないでしょうか。

人間は人やものに対して相反する感情を持つものです。

しかし普通の人はそれがわかっており、言葉で表現したり冗談ですませたりします。

熟年夫婦とかにはよくありがちな話です。

しかしながら、どうしても許せなくなる場合もあります。

とはいえDV男性に見られるのは、相手に対する異常なくらいの愛情と執着のようです。

うまくいっているときはいい男

Wait, where you goin’? I’m leaving you
No, you ain’t come back
We’re runnin’ right back, here we go again
It’s so insane ‘cause when it’s goin’ good, it’s goin’ great
I’m Superman with the wind at his back, she Lois Lane

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

エミネムのパートですが、彼女との会話が出てきます。

おい、どこへ行くんだ?ここを出ていくのよ
ダメだ、戻ってこい
また同じことの繰り返し
おかしい話さ うまくいってるときだってあるんだぜ
風に乗って空飛ぶスーパーマン 彼女はルイス・レーン

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

彼女は男性の横暴ぶりに一緒に暮らす部屋から出て行こうとします。

それを引き戻そうとすることの繰り返しの生活です。

男性によれば、2人の関係がいいときもあるといいます。

自分はまるでスーパーマンのような気分の時があるというのです。

きっと優しいときがあるのでしょう。

そして彼女はまた彼のところに戻ることになります。

彼女もおそらくいいときがあるからこそまた戻ろうとするのでしょう。

DV加害者は優しいときはとても優しいといわれます。

このことからも、DV加害者がDVに至るのは被害者女性のことが嫌いだからではありません。

おそらく過剰な愛のせいではないかと思われるのです。

ではなぜDVをしてしまうのかという理由をエミネムがどう考えているかを見ていきましょう。

喧嘩早く、暴力的

But when it’s bad, it’s awful, I feel so ashamed
I snap, who’s that dude? I don’t even know his name
I laid hands on her, I’ll never stoop so low again
I guess I don’t know my own strength

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

下記日本語訳です。

関係がうまくいっていないときの心理について語られます。

だけどうまくいかないときは最悪 まったく恥ずかしい話だよ
カッとなってしまうんだ あいつは誰だ?名前さえ知らないぞ
そして彼女に手を上げる ひどいことはもうしない
弱い人間だと思うよ

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

今度は彼女が知らない男と話しているときの心理について語られます。

彼女の浮気を疑ってしまって、キレてしまうのです。

良く映画でありますよね。

主人公の男性の憧れの女性に彼氏がいて、その彼氏がキレやすいというような状況が。

主人公がその女性と仲良くなって、キレた彼氏に殴られるシーンを良く見ます。

その場合はたいてい、幸せな恋愛をしていない女性として描かれているようです。

しかしながら、DV加害者男性も自覚はしています。

「恥ずかしい」とか「自分は弱い」と思っているのです。

自分に自信がないから彼女を疑ってしまいます。

しかし自分を強いと思いたいのです。

強く見せるために暴力に頼ります。

そして言葉で表現することができないから、手を上げてしまうのです。

MVのリアーナの表情にも注目

YouTubeから『Love the Way You Lie』のMVです。

映像から歌詞の内容がわかります。

演じているのはエミネム・リアーナではなく俳優です。

男性はキレて女性は泣きわめきます。

しかし結局女性は元の鞘に収まるのです。

結局炎の中で逃れられない歪んだ関係が描き出されます。

登場人物が炎に囲まれて燃えていくのが印象的です。

エミネムが情熱的にラップします。

印象的なのはリアーナの愁いを帯びた目です。

歪んだ関係を憂いているかのような…。

愛情表現が苦手な男

これは愛であると主張する

You ever love somebody so much you can barely breathe when you’re with ‘em
You meet and neither one of you even know what hit ‘em
Got that warm, fuzzy feelin’, yeah, them chills, used to get ‘em

出典: Love the Way You Lie ft.Rihanna/作詞:Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman 作曲: Marsharll Mathers, A.Grant, H.Hafferman

下記は日本語訳です。

過剰な愛が表現されます。