各所でパワープレイ!『ANIMAL ZONE』をピックアップ
デビューから1年も経たず、数々のビッグフェスに出演を果たした実力派バンド「バンドハラスメント」。
今回は彼らの1stフルアルバム「HEISEI」に収録されている『ANIMAL ZONE』をご紹介します。
ジャングリーな『ANIMAL ZONE』
この曲の音の方向性を示す言葉として「ジャングリー」があります。
音楽には通常用いない金属などを使って音を響かせる、というイメージです。
バンドサウンドとしてのギター、ベース、ドラムとは別に挿入されている数々の音。
例えば印象的なのは口笛ですね。
その他に、動物の鳴き声が聴こえませんか?
典型的なジャングリーミュージックとは異なりますが、非常に独創的なジャングリーミュージックに仕上がっています。
私はあなたとは違う!
人と違う考えを持つのは悪いことではありません。
それを素直に口に出せる人は一目置かれるでしょう。
しかし、人と違う考えを「探して持つ」のはいかがなものでしょうか。
意見が絡まるのは苦手
でもでも「でも僕はもう」
「私はこう」を繰り返しちゃう今日が
ぐるぐるぐる廻まわり絡まってる
初めっからでさっぱりしよう
出典: ANIMAL ZONE/作詞:Saimoto Yoshiro 作曲:Saimoto Yoshiro,Watanabe Syunya
僕と私の考え方の相違が描かれている冒頭です。
僕は何らかの答えが出ているのか、諦めているのか、とにかく現状のままでいいのだと感じています。
一方、私は少し違うようですね。
僕は自分自身の答えを持っているのに、私は彼女自身の答えや考え方を主張するのです。
このやり取りは初めてのことではありません。
僕の考えとは違う、あるいは真逆を行くような意見を重ねる私。
交互に主張するのではなく、僕の主張をがんじがらめにするかのようにまくし立てるのでしょう。
もはや何について意見を交わしていたのか分からなくなってしまいます。
絡まった僕の意見に引っ張られてしまわないように、もう一度スタートに立ち戻って同じことを主張します。
寒くても夏服を着る理由
君が匂ってた私 喋りかたにさ
春らしくないスカートをひらひらさせる
出典: ANIMAL ZONE/作詞:Saimoto Yoshiro 作曲:Saimoto Yoshiro,Watanabe Syunya
君、とは「僕」のことを指すのでしょう。
彼と話をしていると、いつの間にか彼の語り口調に似てきてしまうようです。
方言で話す友人との会話で、なぜか自分とは無関係な方言が移ってしまった経験はありませんか?
彼女も無意識のうちに彼の口調を拾っていたのです。
そんな報告をする彼女の服装に注目です。
おそらく、夏物の薄手の生地で作られたスカートを穿いていたのでしょう。
しかし季節はまだ少し肌寒い春。
朝寝ぼけ眼で冬物のスカートと取り違えてしまったわけではありません。
彼女はあえてそのスカートをチョイスしました。
なぜなら、そのスカートを穿くのが個性的だと思ったから。
「オシャレに季節は関係ない」「オシャレは我慢」
機能性よりも個性を重視したファッションを好んでいるのかもしれません。
人に自慢できる個性とは
誰かに誇れるようにと何かを求めて
個性を無理矢理と作ってさ
出典: ANIMAL ZONE/作詞:Saimoto Yoshiro 作曲:Saimoto Yoshiro,Watanabe Syunya