こめかみが痛む
かき氷が
責めるように
こめかみが痛くなる
できるなら すぐ 奪いたい
出典: かき氷の片想い/作詞:秋元康 作曲:白須賀悟
かき氷を食べると、その冷たさによってこめかみにツンとした痛みが走ることがあります。
今、彼女がそれと同じような痛みを感じている要因は、恐らく友人からの言葉。
本当は仲の良い友人の恋を応援したいという気持ちがあるのでしょう。
しかし、そんなことで諦め切れるほど彼女は簡単な気持ちではないのです。
4行目では、ストレートに「奪いたい」という今の気持ちを吐露しています。
たとえ友人でも容赦はできないというのが、彼女の気持ちが本気だということを物語っています。
水になっていく気持ち
真っ白な
愛しさの山
崩れて行く気持ちが
溢(こぼ)れる皿の上で
いつの間にか水になる
こんなに食べきれない
出典: かき氷の片想い/作詞:秋元康 作曲:白須賀悟
ここでもかき氷で片想いの気持ちを例えています。
皿から溢れるほど高く盛り付けられたかき氷の山。
3行目の「気持ち」が指しているのは、友人からの告白によって動揺している彼女の心でしょう。
彼への気持ちや、友人との関係で悩んでいるのが伝わってきます。
たくさん考えなくてはいけないことが多くて、頭の中で溢れてしまいそうなのでしょう。
季節の変わり目
季節と片想い
季節はまだ早くても
我慢できないくらい
突然 思い出すよ
恋はわがまま
出典: かき氷の片想い/作詞:秋元康 作曲:白須賀悟
かき氷を食べるにはまだ早い季節。
夏になり切らない時期の出来事なのでしょう。
春から夏へと移行する、季節の変わり目。
まだ涼しいけれどそれでもかき氷が食べたくなるほど、恋によって体温が上がっているのが分かります。
恋をするということは相手を独占したくなるということでもある。
そんな状況を指して、恋をするとわがままになるといっているのでしょう。
友達への嘘
私だって好きなんて
言えなかったの
話に頷き
応援してるフリ
出典: かき氷の片想い/作詞:秋元康 作曲:白須賀悟
ここでは友達と自身の関係性について言及しているようです。
主人公は、友達に対して彼への好意を黙っていることに罪悪感を抱いているのでしょう。
彼女も同じ人を好きなのに、それを言わずに相談に乗っている自分がいます。
何も知らない顔をして、友達の恋の悩みを聞いている。
本当は応援するつもりはないのに、彼女の話を聞いていることを心苦しく思っているのでしょう。
片想いというのは、ただでさえいろいろな悩みが生まれるものです。
しかし、仲の良い友達に打ち明けられない。
本当は自分も相談したいのに、同じ人を好きになったばかりに隠さなければならない。
そんな光景がここからは推測できます。
片想いの味
いつかは飽きてしまう味
かき氷は
切なすぎる
あんなに欲しかったのに
半分で飽きてしまった
出典: かき氷の片想い/作詞:秋元康 作曲:白須賀悟
ここでもかき氷を片想いに例えています。
待ち望んでいたはずのかき氷をようやく目の前にして、頬張り始めた彼女。
しかし、食欲もすぐに満たされてしまいます。
あんなに望んでいたはずのかき氷も、山盛りを食べようとしては飽きてしまう。
恋愛も同じだと考えているのでしょう。
あれだけ望んでいた彼との時間も、今では少しずつ気持ちが薄れていっているのかもしれません。
感情が長続きしないことをまるでかき氷のようだと例えているのです。