最後は、「諦め」を表しているようにみえます。
ここでいう「諦め」とは「もうだめだ…やめよう」というネガティブなものではなく、
事実を明らかなものとしてありのままに受け止める「諦観」です。
最初の繰り返しにもなりますが、人はいつか必ず死を迎えるものであり、それによって別れももたらされます。
その事実から目を逸らさずに、「明白な事実」だとして運命を受け入れます。
最後の1行で別れが来る、と言い切っているところがまさしく潔ぎよい「諦め」です。
聞く人によって変わる?解釈による評価の違い
ここまで、乃木坂46「僕がいる場所」が感動を呼ぶポイントについて解説しました。
しかし、必ずしも感動を呼ぶ、とも限らないようです。なぜなら、聞く人によっては解釈が変わるからです。
大きく分けて2つの解釈があります。以下はその2つの解釈について、説明したものです。
「感動できる」派の意見
まずは、感動できるという方々の意見です。
感動する、と答える人の中には、この歌詞を身近に感じる人がいます。
例えば自分も実際に「僕がいる場所」で歌われているように大切な人と別れてしまった経験を持つ方なら、
死んでしまった「僕」や残された「君」に自分自身を当てはめてこの歌を聞くので、一層共感できるのでしょう。
カップルの間ではもちろん、親子の間でも離別経験があれば自らと重なる部分があると感じるでしょう。
そういう人には、「僕がいる場所」が感動できる曲に聞こえるようです。
「感動できない」派の意見
それに対し、感動できないという意見もあります。
なぜかというと、「この歌詞が一方的に聞こえる」からのようです。
「僕がいる場所」の歌詞は、全体が「僕」から「君」に」語りかける想定であり、「君」の意見が本当はどうなのかは一切触れられていません。
もしかしたら、「君」は「僕」に死なれても気持ちをさっと切り替えて、あまり泣かずに明るく生きることができるかもしれません。
あるいは、自分のことは大丈夫だから安心して天に昇ってほしいと考える人は、サビで歌われているように部屋に留まられることをあまり嬉しく感じないでしょう。
このように考える人にとっては、「僕のいる場所」は感動しにくいもののようです。
良いか悪いかではなく、解釈の違い
「感動できる」と答える肯定派も、「感動できない」否定派も、どちらかが良くてどちらかはだめ、ということはありません。
「僕のいる場所」の歌詞で、「僕」や「君」が誰なのか明確に定まっていない以上、解釈が分かれるのは自然です。
ですから、今この歌詞が心に響く人もそうでない人も。
「こういう考えもあるのだ」と受け止めてお互いに気持ちよく味わうことができたらいいですね。
まとめ
今回の記事では、乃木坂46「僕のいる場所」の歌詞を解釈して聞く人によって評価の分かれる理由を説明しました。
歌詞の意味の捉え方によって、聞く人の感想に違いが出ることがわかりました。
歌詞を身近に感じて共感する人もそうでない人もいるようですが、皆さんはどのように感じたでしょうか。
さまざまな捉え方があることを受け止めて、より深く「僕がいる場所」を楽しむことができれば嬉しいです。
最後に、「他にも乃木坂46の歌詞について知りたい!」という方のために記事をご紹介します。
興味を持った方は、ぜひそちらをご覧ください。
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