さあ、長い旅へ

MVも魅力的な一曲

「Road Trippin'」はアルバム「Californication」に収録されています。

シングルカットもされており、MVメンバー3人が夕暮れの中で演奏している様子を撮らえたもの。

まるで映画のような映像に仕上がっています。

そして曲を聴き、またMVを見ればわかる通り、この曲にはドラムが入っていません

そのアレンジにより、静かに歌い上げられるメロディがより切なさをもって響いてくるようにも感じられます。

まるで旅の途中の小休止に、誰からともなく始まったセッションのように。

実際の思い出とともに

歌詞はタイトルの通り、車で長い旅をしている様子が描かれたもの。

現にメンバー同士が車で旅をした時のことを題材に作曲されたようです。

陽気な旅というわけではないようですが、叙情的な歌詞はこの静かな曲調とぴったりです。

優しく朗読されるように歌い上げられる歌詞の意味について、和訳しながら味わってみましょう。

ここから抜けだそう

車に乗り込んで

Road trippin’ with my two favorite allies
Fully loaded we got snacks and supplies
It’s time to leave this town
It’s time to steal away

Let’s go get lost
Anywhere in the U.S.A

出典: Road trippin’/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith

つま弾かれるギターのアルペジオにのせて、彼らの「旅」が始まります。

親友二人と長いドライブだ
スナックとか、要りそうなもんをいっぱいに積んで
この街を離れよう
こっそりと行こう

アメリカのどっかをさまよっていよう

出典: Road trippin’/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith

彼ら以外の誰にも知られないよう、ひっそりと。

当てのない旅へ、いざ

親友二人と一緒の旅。

つまりこの曲の編成と同じ、三人で車に乗り込んだようです。

荷物をたくさん積んだということは、しばらくはどこかへとどまる気もないのでしょう。

そして「get lost」は「さまよう」「迷子になる」という意味です。

それまでいた街をこっそりと抜け出して、あてどない旅へと出た三人。

アメリカは「迷子になる」には十分な広さがあります。

彼らはそれまでに居た場所が嫌になり、抜け出したいと願ったのでしょうか。

けれどそれにしてはどこか楽しさを感じているような調子で、歌は繰り返します。

Let’s go get lost
Let’s go get lost

出典: Road trippin’/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith

ひとりごちるように、自分に言い聞かせているかのように。

それでもやはり、誰かに聴かせたいと思いながら歌っているように。

さまよっていよう、さまよっていこう

出典: Road trippin’/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad smith

美しいもの、それは