【薔薇と太陽/KinKi Kids】歌詞の意味を徹底解説！モチーフは闘牛士！？情熱的な愛に痺れる…！

大人の恋愛に駆け引きはつきものです。

一度狙いを定めた男は闘牛士のように赤いケープを翻し、女に挑んでいきます。

傷つくことも恐れずに飛び込んでいく姿はまるで英雄のようです。

繊細な心を持っていた少年はいくつもの恋愛を経て酸いも甘いも噛み分け、強くたくましく成長していきます。

その目は赤いケープを優雅にかわしていた女の心の隙を見逃すことはありません。

死を覚悟して果敢に攻めいり、男は愛を手に入れたのです。 

愛をその手にしたとき、いつも感じるのは甘くほろ苦い感情です。

何度経験したとしても刹那に感じてしまうのはなぜでしょうか。

きっとそれは愛が永遠に続かないことを知っているからでしょう。

いずれは訪れる別れがあるからこそ愛は燃え上がり、相手に誓うことができるのかもしれません。

ひとつひとつの愛は産み落とされた瞬間から激しい炎に包まれ、やがては終わりに向かっていくのです。

楽曲の中で対をなす太陽と薔薇、まるで愛に翻弄される男と女の関係も表しているようです。

太陽と薔薇は運命を共にすることはできないのでしょうか。

薔薇は太陽に近づくことはできず、その炎に焼かれてしまい枯れるだけしかできない存在なのでしょうか。

愛する者に焼かれて燃えてしまうのなら本望かもしれません。

美しく咲き誇る薔薇、その命が永遠ではないことはわかっています。

朝日の差さない闇の中、手探りでなにが正しいのか答えを求めても見つけることはできません。

夜の間だけの刹那的な出会いだったとしても、愛し合った事実に変わりはない。

その真実さえあれば生きて行ける強さを男はもう持っているのです。

夜の終わりは静かに訪れ、誓った愛にも別れが告げられるときがやってきます。

やがては離れなければならない運命を受け入れ、男はまた旅に出るのでしょう。

対をなす存在だと思っていた【薔薇と太陽】、お互いがひとつになることは叶わない存在だと思っていました。

しかしおそらく太陽と薔薇、どちらも愛が形を変えたものなのでしょう。

普遍の輝きを持って燃え上がる太陽は人を愛し続ける心を象徴しているのではないでしょうか。

その愛に触れてしまった薔薇は愛によって焼かれてしまうのではなく、自ら命の炎を燃やして枯れる運命を選んだのでしょう。

薔薇は儚く散りゆく運命にある故に、美しく咲き誇ることができるのです。

たとえそれがたった一瞬の愛だったとしても、夜にしか咲かない薔薇であったとしても。

そして散ってしまった薔薇は、ただ終わりを意味するのではありません。

太陽によって薔薇は生まれ変わり、新しい出会いと別れを繰り返していきます。

その中で男はまた、情熱に燃える愛を手にすることができるのでしょう。

太陽もきっと、巡りゆく運命を望むからこそ別れを告げる役目を負って空に咲き続けているのかもしれません。

もし定められた運命が本当にあるとしたら、形を変えてまたどこかで巡りあえるのだから。

最後に関連記事のご紹介です。

今回はKinKi Kidsだけでなく、【薔薇と太陽】の楽曲提供をした吉井和哉のバンドTHE YELLOW MONKEYの楽曲についても触れていきます。

ぜひチェックしてみてください。