■勝手にしやがれ
1959年製作のフランスの映画。ヌーベルバーグの記念碑的作品であり、フランソワ・トリュフォーが原案、クロード・シャブロルが監修、ジャン=リュック・ゴダールが監督・脚本を務めた。ゴダールにとっては初の長編映画である。
カップルの間にある立場の違いと、フランス語男と英語娘の言葉の差異によるすれ違いのロマンスという側面が、脚本的な主題として最後まで描かれる。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/勝手にしやがれ_(映画)

この点を踏まえると、大都会でヒットしているのは暗い音楽が多いけれど、関心があるのはスカッとした作品

そんな深読みもできそうです。

実際、ゴダールの恋愛映画を彷彿とさせる歌詞につながっています。

ただ、将来を悲観しようが、楽観しようが、それは自分の考え方次第

おまけに暗い話をしている誰かを、自分の姿と捉えることもできます。

こう言い切ってしまうと、またしても話が続きません。

相変わらず自嘲気味の主人公です。

ラブストーリー?音楽愛?

King Gnu【Bedtown】歌詞の意味解説!大都会に生きる人々の寂しさとは?郊外に何を求める?の画像

このまま二人で
僕らなりの歩幅でいいと思った
群れからはぐれたって
それさえ愛おしく思うんだ
そうさ、それが全てだろう

出典: Bedtown/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta

ゴダールの恋愛映画のように、大都会を抜け出して郊外へ行こう!

ラブストーリーもイメージできます。

また、King Gnuのメンバーは4人ですが、ツインボーカルと考えると、常田さんと井口さんの2人。

声質も音楽的なルーツも異なる2人が歌う、という意味かもしれません。

自分たちらしい成長速度で歌い続ければいいと確信したのでしょう。

King Gnuらしい音楽を作り続けることで、たとえメインストリーム(主流=大都会)から外れても構わない。

そこには音楽愛があり、むしろ音楽愛しかないという話にも解釈できます。

2番の歌詞をチェック

大都会を脱出?

退屈なこの街角から抜け出すんだ
俺たちにはビルの向こうの
星空が見えてる

出典: Bedtown/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta

そもそも郊外で生まれ育った主人公。

大都会で暮らすうちに、誰もが寂しさを抱えていることに気づきました。

ただ、暗い話ばかりではつまらないと感じています。

郊外に脱出しなければ!

そういう流れです。

ただ、大都会から見た郊外は、生まれ育った場所とは限りません。

むしろ別天地の可能性もあります。

例えば星条旗に象徴されるアメリカ。

King Gnuのコンセプトは、J-POPを意識して大きな群れを成すことです。

日本のメインストリームに挑戦しているため、海外は意識されていません。

ただ、常田大希さんによる別プロジェクトmillennium parade(ミレニアムパレード)。

通称ミレパは音楽性もコンセプトもまったく異なります。

Fly with me」はアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」のオープニングテーマ。

アニメは2020年4月にNetflix で全世界配信という流れです。

そこまで意識されているかどうかは深読みの域を出ません。

ただ、同じ過去に戻るというより、大都会と比較すれば郊外のようなオルタナティブな音楽性を追求する。

そういう音楽の話とも受け取れます。

攻撃されたら痛い

King Gnu【Bedtown】歌詞の意味解説!大都会に生きる人々の寂しさとは?郊外に何を求める?の画像

ブロー日々鳩尾に食らってるけど
決して打たれ強かないよな?
けど湿った話は嫌いだよ
身も蓋もないよな?

出典: Bedtown/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta

井口理さん以外の3人は、そもそもオルタナティブな音楽シーンで活躍。

つまり郊外からメインストリームという大都会へ乗り込みました。

そのためボクシングのパンチみたいな衝撃を感じることも多いのでしょう。

攻撃されても痛くない!

そんな強者ではないから、ダメージを受け、へこむこともあります。

だからといって涙まじりの暗い話、暗い音楽にはしたくないKing Gnu!

こうした深読みも可能です。

郊外に求めるもの

暗く下世話な大都会の孤独

King Gnu【Bedtown】歌詞の意味解説!大都会に生きる人々の寂しさとは?郊外に何を求める?の画像

いつもの二人で
僕らだけの言葉で話をするんだ
馴染みのない会話ばかりじゃ
結局寂しさが募るだろ
そうさそれならばいっそ

出典: Bedtown/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta

この曲の表ではゴダール映画のようなラブストーリーが展開されています。

ただ、King Gnuのリスナーには通じる音楽の話も含まれるイメージです。

例えば暗いネガティブな歌や、下世話なラブソングには関心がないはず。

そんな音楽が流行ると孤独を感じるのでは?との語りかけかもしれません。

もちろん音楽に限らず、日常の話題としても同じことが言えます。

大都会に生きる人々の寂しさとは、暗く下世話な話に疎外感を覚えること。

まとめるとそうなるでしょう。