「君は薔薇より美しい」の歌詞2
久しぶりの出会いの驚きと喜びを高らかに歌い上げた1番の歌詞に対して、2番はもう少し2人の心理に踏み込んだ内容となります。
「見つめること」を忘れるとは?
ここでは、過去の2人の様子が描かれます。
愛の日々と呼べるほどには
心は何も知っていない
いつでも抱きしめ急ぐばかり
見つめることさえ忘れ
出典: 君は薔薇より美しい/作詞:門谷憲二 作曲:ミッキー吉野
まず前半ですが、少し難しい表現ですが「心は何も知っていない」とあります。
愛していると思って、「愛の日々」を過ごしたつもりだったのでしょう、当時は。
しかし振り返るとそうでもなかったということです。その理由は次に述べられていますが、この表現。
凄いと思いませんか?
ハグ…と言って良いかわかりませんが、誰かとハグしてみてください。
どうでしょう?相手の顔は見えますか?見えませんよね。
抱き合うほど愛しあったつもりが、相手の顔を全く見ていなかったということなのです。
そんな君を初めて知る
変化を遂げた「君」は初めて見る「君」です。
笑いながら風を追いかけ
君に誘われ行ってみよう
だました男がだまされる時
はじめて女を知るのか
出典: 君は薔薇より美しい/作詞:門谷憲二 作曲:ミッキー吉野
また少し昭和的なのですが、過去には「君」を「だました」ことがあるのでしょう。
それに対して、今は私が「だまされる」番だと。
始終、男がリードしてきた過去とは異なり、今は女性にリードされて風を追いかけていく。
新しい時代が来たという感じがしませんか?
君は変った
締めのフレーズは1番とよく似ていますが、少しだけ異なります。
目に見えない翼ひろげて
静かに君は変った
走るほどに笑うほどに
夢みながら 愛しながら
薔薇より美しい
ああ 君は変った
出典: 君は薔薇より美しい/作詞:門谷憲二 作曲:ミッキー吉野
君は「静かに」変わった。ここでも、変化に気づいているのは私だけということを示唆しています。
そして、1番よりストレートに愛に向かって進んでいきます。
「走るように」。そして、「笑うほどに」です。
現在と過去。明と暗。男と女。