1stアルバム「ゼイタクビョウ」に収録されている曲

ワンオク【A new one for all, All for the new one】歌詞を和訳!の画像

「A new one for all, All for the new one」

これは「新しいものは万人のためにあり、万人は新しいもののためにある」という意味でしょう。

この曲はONE OK ROCK「以下ワンオク」の1stアルバム「ゼイタクビョウ」の最後に収録されています。

「ゼイタクビョウ」というタイトルも衝撃的で、彼らのセンスに感服するしかありません。

このタイトルから「モノや金」に夢中になってしまうことに対する警鐘を音楽で表現しているのでしょう。

デビュー当時のワンオクは反骨精神丸出しで、苦しみの末に辿り着いたようなサウンドが印象的でした。

そして今回紹介する曲もメンバーが経験した悲しみから作られた曲だといわれています。

大切な人の死

ワンオクは2005年に5人体制でバンドをスタートさせました。

その後はメンバーの入れ替えをしながら2007年に待望のメジャーデビューを果たします。

しかしデビューシングルの発売日に当時のディレクターだった中村新一氏が息を引き取りました

ここまで自分たちの音楽を見守ってくれた人の死にショックを隠せなかったでしょう。

そして同年に1stアルバム「ゼイタクビョウ」が発売されました。

このアルバムは10年以上たった今聴いても非常に完成されている作品だといえます。

1曲1曲の完成度も素晴らしいですが「A new one for all, All for the new one」による効果が大きいでしょう。

年数を経たワンオクの方が洗練していますが、訴える力はデビュー当時の方が強いのではないでしょうか?

中村氏への感謝を込めた餞の曲として、自分たちも大きく旅立とうという決意が込められているはずです。

生死の儚さ

この世に⽣を授かったモノ
この世で息絶えていったモノ
ふたつはひとつさ

出典: A new one for all, All for the new one/作詞:Taka 作曲:ONE OK ROCK

ではさっそく歌詞を見ていきましょう!

「A new one for all, All for the new one」は生死の儚さを訴えている曲だといえます。

生まれてくる命もあれば力尽きる命もあり、その運命からは逃れられません。

それは誰しも抱える「事実」として受け止めようと促すところから曲は始まっていきます。

美しいギターのストリングスから曲が始まり、Takaさんの優しくもの悲しげな歌声が印象的といえるでしょう。

どんな光なのか?

あなたは光となったの?
あなたの光を浴びているの?

出典: A new one for all, All for the new one/作詞:Taka 作曲:ONE OK ROCK

これはいろんな捉え方ができます。

それはメンバーの心境が変化していくことで変わっていくといえるでしょう。

一つは「死を受け入れられない」自分です。

これは夢であってほしいと切実に願う姿が想像できるでしょう。

もう一つは「あなたの気持ちを無駄にしないように強く生きる」と決意した自分です。

今まで支えてくれたことへの感謝を胸に恩返しを誓う姿といえるでしょう。

ただ人はそう簡単に悲しみを乗り越えることができません。

大切な人への恩返し

繰り返される出来事の中のひとつと思うには
まだまだ時間がかかりそう
そんなルールブックの上で僕らは⽣きてるから
どんな悲しみにも涙を流すんだね

出典: A new one for all, All for the new one/作詞:Taka 作曲:ONE OK ROCK

このように乗り越えるのにもう少しかかりそうだと言っています。

昨日まで一緒にいた人がいなくなってしまったことを今すぐ受け入れるなんてことは不可能でしょう。

でも「悲しいからこそ人は強くなれる」という意味を込めてこの歌詞を書いたのではないでしょうか?

ただこの曲が世に出るのは約7か月後です。

この間で様々な想いがあったと想像できますが、大切な人の想いをずっとそばに置いておきたかったのでしょう。

そして天国の中村氏に向けてバンドの成長」という恩返しをするためにこの曲を贈ったのではないでしょうか?

胸を張って生きていく