主人公の葛藤
この次のフレーズからは、とはいえ…という、彼の葛藤が描かれます。
It's strange but it's true
I can't get over the way you love me like you do
But I have to be sure
When I walk out that door
Oh how I want to be free,baby
出典: I Want To Break Free/作詞:John Deacon 作曲:John Deacon
ここでも繰り返される「自由になりたい」。
おかしいけれど、本当は
君みたいにさ、君との恋を忘れることができないんだ
だけど、確かなんだ
その扉を開け放って外に踏み出せたら
ああ、どれだけ僕が自由になりたいか
出典: I Want To Break Free/作詞:John Deacon 作曲:John Deacon
これだけ望んでいながらも、そして新たな恋を見つけたと言いながらも。
彼は「君」から自由になれていません。
「独りよがり」と評された「君」は、彼からするととっくにこの関係のことは吹っ切っている様子。
「自由になりたい」と願う彼の方が、逆に過去に縛られ続けているのです。
抜け出せない理由
自由になれない主人公
「break free」も「be free」も同じ「自由になる」と訳せます。
ただ、「break」は元々「折る」「壊す」または「(道などを)切り開く」という意味。
こちらの方が、何かから抜け出して自由になる、という意味合いが強いようにとれます。
君のいない人生なんて
主人公が抜け出したいけれど、抜け出せないでいること。
それはやはり「君」の存在のようです。
But life still goes on
I can't get used to, living without, living without
Living without you by my side
出典: I Want To Break Free/作詞:John Deacon 作曲:John Deacon
現実に立ち返り、「君」がいない人生を見つめる主人公。
そこからは心の叫びが聞こえてきます。
それでも人生は続く
慣れることなんてできないんだ
君が僕のそばにいない、そばにいない、そばにいない人生なんて
一人きりで生きたくはないんだ、ねえ
出典: I Want To Break Free/作詞:John Deacon 作曲:John Deacon
冒頭では「君」のことを「独りよがり」だ、と評していた主人公。
けれどそんな相手でも、そばにいてほしい。
必要ないと強がったけれど、やはり「君」のいない人生は孤独だ。
そんな切実な寂しさを抱えている様子が伝わってきます。