Mrs. GREEN APPLE「In the Morning」ってどんな曲?

「In the Morning」はMrs. GREEN APPLEの3枚目のシングルで、2016年11月にリリースされました。

洋楽からインスピレーションを受けたという「In the morning」はシンプルだけどカッコいい音楽を目指して作ったそうです。

ロックっぽい鋭いサウンドのギターあり、ストリングスありで、聴きやすく仕上げられながらも、いい意味で耳に残る一曲となっています。

「In the Morning」の歌詞解釈

Mrs. GREEN APPLE「In the Morning」大森元貴が歌詞に込めた大切なことの画像

Mrs. GREEN APPLEメンバー全員が成人になったタイミングで発売されたシングルでもある「In the Morning」の歌詞には、同世代へ送りたい言葉を詰め込んだそうです。

また、ボーカルで、作詞もしている大森元貴は、曲を作るタイミングで海外から帰ってきた友人と話す機会があり、海外と日本の文化の違いを感じたことがきっかけになってこの歌詞ができたというようなことも以前のインタビューで語っていました。

大森元貴がこの曲の歌詞に込めたメッセージを読み解きます。

仕切り直し、再スタートの「朝」

朝を迎えに行こう
眠い目を擦って
今日を生きてゆこう

出典: In the Morning/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴

「朝を迎えに行こう」という言葉が表しているのは、1日のスタートである「朝」に戻ろう、つまり初心を取り戻そう、仕切り直そうという意味でしょう。

Mrs. GREEN APPLEというバンド名には、熟さない赤くなる前の青リンゴの気持ちを忘れたくないという意味も込められているらしく、初心でいるということを常に大切にしているバンドです。

「StaRt」という楽曲もいつでも初心でいようということを歌っていますが、歌詞にもよくそのメッセージが出てきますので、この解釈は妥当な解釈といえるでしょう。

自分らしく生きていい

Baby 悲しまないで
迷いそうなら 大きく息を吸って
Baby 偽らないで
自分を忘れそうなら そんな奴らとは離れなよ

出典: In the Morning/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴

この部分は「自分を忘れそうなら そんな奴らとは離れなよ」という歌詞ができたときこの曲の歌詞の方針が決まったというくらい重要な歌詞で、ここでは二つの再スタートが歌われています。

一つ目は、「悲し」みで自分の生き方すら「迷いそうなら」「大きく息を吸って」仕切り直せばいいというスタート。

二つ目は、自分を「偽って」付き合わないといけないような友達なら、離れてまた一から友達を作り直せばいいというスタートです。

Mrs. GREEN APPLE「In the Morning」大森元貴が歌詞に込めた大切なことの画像

自分の愛の行き先

持っているだけの愛なら
分け合えるはずだから

出典: In the Morning/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴

この部分の歌詞が、現代人の多くが強く愛する人やものを見つけられず、愛情というものを持っているはずなのに、「持っているだけの愛」になってしまっているということを指摘しています。

それなら、「分け合える」、つまり、誰かと分かち合わないといけない、もっと積極的に自分の愛の行き先を考えなければならないと言っているのです。

「Speaking」という曲の歌詞でもこの世界が愛に満ちたらいいのにと歌っていますが、それが、Mrs. GREEN APPLEの理想とする世界なのでしょう。

「創りあげたモノ」が「壊れても」「笑える朝」

頑張って頑張って
創りあげたモノが
簡単に簡単に
壊れても
笑える朝でいたいな
笑える人でありたいな

出典: In the Morning/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴

「頑張って頑張って」「創りあげ」、積み重ねてきたものが壊れてしまうと、人は落ち込み、また、それが人から壊されたという時には激怒するのが普通でしょう。

しかし、「創りあげたモノ」が「壊れる」ということは最初からやり直しということ。

そんな時に再スタートだと笑える人でいたいと言っているのです。

有名なロシアの小説家であり、思想家であるトルストイの名言にも、踏み慣れた道から放り出されると人はもうダメだと思うが、実際はそこから新しいことが始まり、生きている限りは幸福があるというような言葉がありますが、積み上げてきたものが壊れた時こそ、新しいものを始めるチャンスで、その先に幸福があるというメッセージは、この曲と似ている気がしますね。

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