『運命』歌詞紹介&解説
Aメロ
招かざる客で当面 構いはしないけど
いつの日か君のベートーベン「運命」奏でよう
出典: 運命/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
冒頭のAメロでは、主人公と「君」との関係性が描かれます。
「招かざる客」と「君」が思っていると感じている主人公。
少しややこしいですね(笑)
おそらく2人は出会ったばかりで、まだそんなに親しくないのでしょう。
もしかしたら「友人の友人」程度の関係性なのかもしれません。
ただ、2人がそんなに親しくないのであれば「招かざる客」と主人公は感じないはず。
主人公は昔、「君」に告白して振られたのでしょうか?
それでお互い気まずくなってしまい、疎遠になっていた。
主人公はあきらめきれずに、もう一度「君」へアタックしたかもしれませんね。
何かがきっかけで主人公は「君」に恋します。
クラシックの名曲、ベートーベンの『運命』が、文字通りこの曲(『運命』)にも関係してくるんですね。
Bメロ
僕が導くこの道の先には虹が架かっているよ
疑うんなら付いて来てごらん 手を取って
出典: 運命/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
主人公は「君」を獲得したいがために頑張って自己アピールしています。
「付いて来てごらん」と、主人公はやけに自信満々です(笑)
もともと主人公はそういうキャラクターではありません。
それは、この次に登場する歌詞をご覧になればわかると思います。
惚れた腫れたの恋愛をバカにしてたのです
浅はかで欲深いと鼻で笑ってた
出典: 運命/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
主人公はいわゆる「陰キャ」。
「暗い奴」だったんです(笑)
皆さんも、友人や家族でそういう方はいらっしゃいませんか?
「恋愛なんか面倒くさいし、俺は自分さえ満足だったらそれでいいから」と言っている方が。
この曲の主人公はまさしくそれに当たります!
斜に構えて恋愛をしない人間。
または、異性に興味があるのに、恥ずかしくて異性にアピールできない人間。
そういう性格の人もいらっしゃるかと思います。
主人公は「君」に出会って、恋愛に開眼しました。
はじめて恋することを知ったんです。
「恋愛ってこれほどドキドキするのか~」、と彼は思ったでしょう(笑)
主人公の年齢は分かりませんが、そんなに年配ではないと思います。
おそらく10代から20代前半くらいでしょう。
幸せな体験をもたらしてくれた「君」に、主人公は恋のアプローチをしていきます。
Bメロ2回目
ミイラ取りはただいま満を持してミイラになりました
頭の中はメリーゴーランド キラキラしてる
出典: 運命/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
ここはとても面白い歌詞ですね~。
「ミイラ取りがミイラになる」という故事ことわざがもとになった歌詞です。
「ミイラ取りが、最初の目的を忘れてミイラになってしまう」。
ここの歌詞で言い換えますね。
「恋なんかしないよ」と嘯(うそぶ)いていた主人公が、「君」に出会って「恋」してしまう。
そんな微笑ましい情景を、ミイラの故事ことわざで例えたんですね。
サビ
どこからともなく湧いて出る
途切れることない君への想い
めぐりめぐり そして揺り揺られ
不可思議なこの気持ちを
人々は恋と呼びます
出典: 運命/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
主人公自身の心から湧き出てくる不思議な感覚。
「君」のことを想うと夜も眠れず彷徨うばかり。
この曲は、主人公が「君」へと宛てたメッセージだと思います。
そう考えると「人々は恋と呼びます」というセリフは、ちょっと固い感じがしますね(笑)
桜井さんはおそらくわざと固い表現を使ったのでしょう。
固い表現を使うことによって、主人公の恋愛に対する「たどたどしい感じ」を出したかったのですね。