「酒」に関する名曲の一つ

発表は1988年

【吉幾三/酒よ】ホロリ酒に男酒?歌詞に込められた意味を読み解く!寂しい男のひとり酒を描いている?!の画像

演歌の大御所である吉幾三

日本人なら誰もが知る名歌手ですね。

今回は吉幾三の『酒よ』を解説していきます。

この曲は1988年にシングル発売されました。

「酒」がテーマの曲は数多くあります。

そのなかでも『酒』は一、二を争う名曲だと思います。

歌詞に込められた主人公の想いとは何なのか?

主人公が飲んでいる酒の種類は何なのか?

なぜ、一人でお酒を飲んでいるのか?

上に挙げた疑問を、『酒よ』の歌詞を見ながら徹底的に紐解きます。

夜、一人で静かに聞くとしみじみしてくるこの曲。

背中で語る男の「寂しさ」を徹底解剖します。

「酒」の種類は何だろう

おそらく日本酒

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『酒よ』のなかで登場する「酒」の種類はいったい何なのか?

少し検証してみたいと思います。

歌詞全編の解説は後述します。

さて、『酒よ』のなかにこんな一節があります。

手酌酒(てじゃくざけ)」。

手酌」とは、自分でつぎながらお酒を飲むことです。

「手酌」に関して、筆者は色々調べました。

その結果、どのような「酒」の種類でもそう呼ぶみたいです。

ですので、『酒よ』に登場する、正確な「お酒」の種類は残念ながら分かりませんでした...。

しかし、推測するに『酒よ』に登場する「お酒」は、日本酒でしょう。

その訳は、「手酌酒」のあとのフレーズをお聞きいただくと分かります。

それは「演歌を聞きながら」。

『酒よ』の主人公である男性は、一人でお酒を飲みながら演歌を聞いているのです。

寂しい情景です...。

手酌し、演歌を聞きながら似合う「酒」の種類は、日本酒をおいて他にないと思います。

したがって、『酒よ』に登場する「酒」の種類は、日本酒と推測されます。

『酒よ』は恋愛の歌ではない

友情の歌

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『酒よ』の歌詞解説に移る前に、もう一つ考察したいと思います。

それは、『酒よ』の隠れたテーマです。

一般的にPOPSやROCKは、恋愛の歌が多い傾向にあると思います。

しかし、歌謡曲はそうではありません。

友情を描いた歌

特定の地方や地域を描いた歌

祭りの音頭をモチーフにした歌

など、色々テーマがあります。

もちろん、恋愛に関する歌も多いです。

が、上に挙げたようなテーマの曲もたくさん存在します。

『酒よ』もそうした一つです。

この曲のテーマは「酒」と「友情」。

しかもその「友情」が、過去形で描かれます。

主人公の友は亡くなってしまったのでしょうか?

そのあたりも、歌詞解説で考察していきたいと思います。

『酒よ』楽曲紹介&解説

吉幾三のうねるコブシが聴きどころ!

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ここからは『酒よ』の楽曲紹介をします。

YouTube」に『酒よ』の動画がありましたので、下にアップします。

ご覧ください。

いかがでしたでしょうか?

上で紹介した動画は、あるTV番組での『酒よ』です。

歌謡曲の番組では、最初に動画のようなナレーションが入ることがあります。

これも演出の一つなのでしょう。

切ない気持ちをさらに切なくする演出ですね。

楽曲の方は、イントロのギターのアルペジオが良い味を出しています。

淡々と歌い上げる吉幾三。

徐々に歌い方を変えているのもポイントです。

歌謡曲の醍醐味といったらコブシ

吉幾三はコブシの達人です。

例えばサビ。

ひとり酒」の「」の部分に力一杯コブシを入れています。

手酌酒」の「」も同じです。

コブシは、歌う人によってさまざま

そのなかでも吉幾三のコブシは分かりやすく、切れがあるコブシです。

話は少しそれますが、吉幾三の父親は民謡歌手

幼い頃から彼は、父親の民謡を聴いて育ったのでしょう。

そして、彼自身も民謡の歌い手となりました。

こういった下積時代が、今の吉幾三を作ったんですね。

聴きどころはコブシ以外にもあります。

吉幾三の声質と、歌におけるイントネーションです。

吉幾三の声質は、雄雄しくてしゃがれています

それが歌謡曲にピッタリなのです。

また、青森出身とあってか、歌におけるイントネーションも東京のそれとは違います

良い感じの訛りがあるのです。

それがより一層、曲を情感あるものにしています。

よく、音源通りに歌うのではなく、フェイクさせて歌う歌手がいます。

吉幾三は、大体において音源通りに歌っています

『酒よ』歌詞紹介&解説

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