もしも1つだけ願いが叶うのなら
わたしを2人にしてください
1人は映画へ1人は図書館へ
恋も夢も選べない
意識高い乙女のジレンマ

出典: 意識高い乙女のジレンマ/作詞:西野蒟蒻 作曲:KOUGA

主人公は自分の体が2つになることを願います。

そうすれば、デートも試験勉強も同時にできるからです。

どちらも諦めたくないという気持ちが伝わってきます

思春期ならではの可愛らしいお願い事ですね。

2番の歌詞を歌詞説

青春の価値

「恋わずらい」なんてしてる暇ナッシング
将来のためと先生は言うけど
今だけの感情逆に貴重でしょ
青春の有効期限どう過ごせばいい?

出典: 意識高い乙女のジレンマ/作詞:西野蒟蒻 作曲:KOUGA

周りの大人や先生は口うるさく「勉強しろ」と言ってきます。

主人公も勉強の大切さを分かってはいるものの、今という時間の大切さにも気づいているのです。

一度きりしかない青春を、勉強だけに費やすのはもったいないという気持ちが強いのでしょう。

学生時代にする恋愛と、大人になってからする恋愛は全くの別物です。

大人になってから学生時代に恋愛をしておけばよかったと後悔しても、もう後戻りはできません。

しかし、それは勉強も同じです。

大人になってから、学生時代に勉強しておけばよかったと語る大人も大勢います。

そんな大人たちの後悔を知っているからこそ、主人公は悩んでいるのです。

将来への不安

恋を知らなきゃ 愛はできない
最近の世の中の冷たさも そのせいかも…
とはいえ大事な 他の全部をおざなりにしそうで
ハマりきれないんです

出典: 意識高い乙女のジレンマ/作詞:西野蒟蒻 作曲:KOUGA

学生時代に恋愛を経験するかどうかは、大人になってからの恋愛事情に大きく関わってきます。

主人公は、恋の知識を得ないまま大人になることに恐怖感を感じているのです。

しかし、主人公には勉強と恋愛の両立などという器用なことはできません。

恋を優先してしまえば、周りのことが全く見えなくなるであろう自分の性格も理解しているからです。

その結果として、勉強を優先してしまいました。

恋愛への未練

もしも1つだけ願いが叶うのなら人生を2回にしてください
1度は溺れたい 1度は飛びたちたい
恋も夢もゆずれない
意識高い乙女のジレンマ

出典: 意識高い乙女のジレンマ/作詞:西野蒟蒻 作曲:KOUGA

このサビでは人生を2回に分けてほしいと願っています。

やはり、恋愛を優先しなかったことに後悔を感じているのでしょう。

人生が2回あれば、1人の自分がどちらの人生も全力で楽しめるのです。

恋愛を十分に楽しみ、将来の夢を叶えることもできます。

こんな妄想は実現しないと分かっていても、ついしてしまうものです。

それが思春期の苦しみでもあり、楽しみでもあります。

主人公は最後の最後まで自分の選択に後悔したままでしたね。

その選択が正解だったかどうかは、主人公が大人になったときにわかることでしょう。

この歌詞の後に1番と同じサビが歌われ、曲は終わりを迎えます。

勉強優先は言い訳?

歌詞の全体を通して、主人公が恋愛を優先しなかった言い訳をずっと語っているようにも読み取れます。

本当は恋愛を優先したい気持ちのほうが強いのです。

しかし、結局勉強を優先したのには、将来の夢のためということ以外に別の理由があるのかもしれません。

冒頭の歌詞を今一度振り返ってみましょう。

つまらない子と思ってるよね
他の子 誘ったかな

出典: 意識高い乙女のジレンマ/作詞:西野蒟蒻 作曲:KOUGA

ここでは、好きな男の子が他の女の子とデートへ行ってしまったかもしれないといったことが書かれています。

この男の子は、主人公以外にもすぐにデートに誘える女の子がいるということになります。

つまり、相当なモテ男なのではないでしょうか。

主人公は、この男の子を巡った恋のバトルに勝つ自信がなかったのかもしれません。

そして、勉強を優先すれば、恋愛を優先しない言い訳にもなります。

恋愛に踏み出す勇気がなかったから勉強を優先したともいえるでしょう。

そんな主人公の気の弱い一面も、歌詞から読み取ることができます。