相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」のテーマソングに!

楽曲を彩る豪華すぎるメンバーに注目!

yui(FLOWER FLOWER)×ミゾベリョウ(odol)/ばらの花×ネイティブダンサー歌詞解説の画像

100年を越える歴史の中で、多くの人々の脚となり暮らしを支えてきた相鉄線。

そんな相鉄線が2019年、ついに都心直通線へと生まれ変わりました。

今回ご紹介するマッシュアップ【ばらの花×ネイティブダンサー】

これは相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」を記念して作られた楽曲です。

マッシュアップとは、2つの楽曲を重ねて1つの楽曲のようにミックスする音楽手法のことですね。

くるりによる「ばらの花」サカナクションによる「ネイティブダンサー」

どちらの曲も、平成の邦楽界を代表する名曲となっています。

この2曲が奇跡のコラボレーションとなって、令和の時代にこのような形で生まれ変わりました。

YouTube300万再生突破!話題の記念ムービーはこちら

それでは早速、このマッシュアップが彩る「100 YEARS TRAIN」の映像をご覧下さい。

時を越えて想いを馳せる男女を演じたのは、二階堂ふみ染谷将太です。

楽曲を歌うのは、現在はFLOWER FLOWERというバンドで活動を行うシンガーソングライターyui

そしてodolというユニットで活躍しているミゾベリョウの2人となっています。

原曲とは違うアーティストの歌唱によって、さらに洗練された雰囲気の楽曲に仕上がりましたね。

またこの記念ムービーが公開された後、楽曲の完成度の高さにも非常に大きな反響があったそう。

その声を受け、この楽曲が配信限定でリリースされる運びともなりました。

マッシュアップ版の原曲は約4分30秒。

そしてMovie Edit版と称されるバージョンは、約3分のアレンジとなっています。 

そんな多くの音楽ファンに大きな支持を受けたこのマッシュアップ。

ここからは、楽曲の歌詞を丁寧に紐解いていきたいと思います。

【ばらの花】と【ネイティブダンサー】。

それぞれの曲のどの部分の歌詞が使われているのか、という所にもぜひ注目してみて下さい。

早速歌詞を見ていこう!

声を掛ける緊張と逡巡と

雨降りの朝で今日も会えないや 何となく
でも少しほっとして 飲み干したジンジャーエール 
気が抜けて

出典: ばらの花×ネイティブダンサー/作詞:岸田繁・山口一郎 作曲:岸田繁・山口一郎

楽曲の冒頭は、【ネイティブダンサー】の非常に印象的なピアノの和音のイントロで始まります。

その中から、こちらも印象的な【ばらの花】の電子音のイントロが聴こえてきました。

そのままバトンを渡されるかのように、歌詞の冒頭は【ばらの花】のフレーズから。

何気ない日常の中で、必ず晴れの日に想いを寄せる人とすれ違う一瞬。

そんな幸せで、けれど緊張する瞬間が今日はないということに安心している様子が描かれています。

映像の中にも、この歌詞がテーマとして含む「緊張」というフレーズにリンクする瞬間がありますね。

二階堂ふみが、隣に座る染谷将太演じる青年を見て昔の想い人だと気付きます。

彼の顔をじっと見つめ、声を掛けようかどうしようかと逡巡する。

あの瞬間の「緊張」にリンクしているのではないかと思います。

時を超えて交錯する2人

いつかあの空が 僕を忘れたとして
その時はどこかで 雪が降るのを待つさ
季節は僕らを 追い越して行くけど 
思い出は立ち止まったまま 冬の花のよう

出典: ばらの花×ネイティブダンサー/作詞:岸田繁・山口一郎 作曲:岸田繁・山口一郎

【ばらの花】のAメロが1フレーズ歌われた後は、【ネイティブダンサー】のAメロへ。

刻一刻と過ぎ去る時の流れに、置いてけぼりにされる人物の情景を歌ったこの歌詞。

この歌の描く「不思議な時の移ろい」もまた、映像とリンクする主題となっています。

二階堂ふみ演じる女性は、ついぞ青年に声を掛けることはできませんでした。

彼女の目の前に1枚の写真を落とし、彼は足早に去っていってしまったのです。

落とした写真に目を落とす彼女。

そこには、自分に似た少女と少年が仲睦まじい様子で写っていました。

時は移ろい、再び二階堂ふみ演じる別の女性がその写真を手に電車に揺られています。

車内を駆けていく目の前の少女を微笑みながら見送る彼女。

その視線の先には、再び見覚えのある青年が座っていました。

二階堂ふみ演じる1人の女性と、染谷将太演じる1人の男性。

外見のよく似た2人は、彼・彼女の家族とも、はたまた生まれ変わりとも取れるような人物象となっています。

この街のずっと最後方 思い出したのはあの事
言葉が何遍も何遍も 繰り返し回り始めた

出典: ばらの花×ネイティブダンサー/作詞:岸田繁・山口一郎 作曲:岸田繁・山口一郎

二度目以降の彼女の逡巡には、声を掛けるか否か、という迷いとは別の思いも含まれている。

この光景を俯瞰で見る私たちだからこそ、彼女の心の内をそう想像することができるのでしょう。

見覚えのある青年に声を掛けようか、という一瞬の悩み。

それと同時に、この状況を私は知っている気がする、という既視感。

客観的な視点でこの物語を見るからこそ、そんな2つの思いで彼女が逡巡しているように見えるのです。

繰り返される、運命のデジャブ。

2人を繋ぐ数奇な縁は、時を越えてなお受け継がれていきます。

2人の物語がついに動き出す