アニメ『僕だけがいない町』の主題歌に『Re:Re:』が選ばれた理由

アニメ『僕だけがいない街』は、もともとコミックとして連載されていたもの。
コミック連載の後リメイクされたものとしては、アニメ版・ドラマ版がありますが、アジカン『Re:Re:』は、アニメ版の主題歌として起用されたものです。
アニメ『僕だけがいない街』は、時間を超える〝タイムリープ〟(作品中では〝リバイバル〟と呼ばれる)の能力を持つ主人公の少年が連続殺人に立ち向かう物語。
タイムリープの能力を持つ主人公が登場する作品といえば、『時をかける少女』など明るいイメージのものが目立ちますが、この作品はかなりディープなミステリー作品となっています。
タイトルからもにじみ出ている通り、失望感や絶望感に満ちた世界が描かれていますが、この中で注目すべきは主人公の少年の勇敢さと正義感の強さ。
アニメの中で少年は自分のことを『僕』と呼んでいますが、この『僕』がアジカンの『Re:Re:』歌詞中に登場する『僕』のイメージにぴったりと重なると感じるのは偶然ではないでしょう。
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アジカンにしかない歌詞の魅力とは
12年もの歳月を経て、あえて『Re:Re:』に白羽の矢が立った理由の一つとして考えられるのが〝アジカンならではの歌詞の魅力〟。
アジカンの歌詞を作詞しているのはVo.の後藤氏ですが、実は彼の言葉へのコダワリは人一倍のもの。
ファンの間では「解読が難しい」と言われることが少なくないアジカンの歌詞ですが、〝意味が分からなくても心に響く〟のはアジカンならではの手法によるもの。
歌詞カードを見ずにアジカンの楽曲を聞いていると、知らず知らずのうちに特定のワードが頭の中に刻み込まれていく感覚がありますが、この断片的なワードが自分自身の中で消化されることによって独自の〝共感〟となって感じられるのです。
『僕だけがいない街』と『Re:Re:』のタイアップは、少ない言葉でも聞く人に強い共感をもたらす、アジカンならではの歌詞の魅力が成し遂げたものと言えるでしょう。
『Re:Re:』の読み方は???
曲について話す前にまず誰もが気になるのが『Re:Re:』って何て読むの!?ということでしょう。
安易に〝リーリー〟〝レーレー〟などと呼んではいけません。
正しい読み方は『アール・イー・アール・イー』となっています。
カラオケにいって曲検索をするという人は注意が必要ですね(笑)
『Re:Re:』はアニメの為に書き下ろされた楽曲ではない?!
楽曲のタイトルになっている『Re:Re:』の〝Re〟とは英語で直訳すると、繰り返して・再び・反復してなどの意味。『Re:Re:』の歌詞には、絶望的な毎日を繰り返している自分に対してのあがきのようなものが書き綴られています。
君を待った 僕は待った
途切れない明日も過ぎて行って
立ち止まって振り返って
とめどない今日を嘆きあった
記憶だって 永遠になんて
残らないものと思い知って
僕はずっと掻き毟って
心の隅っこで泣いた
出典: https://twitter.com/ValidSong/status/913593374791233537
リバイバル(Re-vival)をテーマにしたアニメの主題歌としてはなんともぴったりすぎるともいえるタイトルと内容。アニメを見た人のほとんどが『Re:Re:』はアニメ用の主題歌として書き下ろされたものと思っても不思議はありません。
でも実はこの『Re:Re:』、アニメ放映よりも遥か昔に作られたもの。
初めにリリースされたのは2004年で、それから12年ほど経った2016年にアニメ主題歌として選ばれ、再録している楽曲なんです。
まさに〝リバイバル〟(再上映)された楽曲ということになりますね。
2ndアルバムに収録されている
楽曲『Re:Re:』は2005年、2016年にリリースされたアジカンのアルバム『ソルファ』にも収録されています。