『雪の音』の世界観

伝えたいのに伝えられないもどかしい気持ちを胸に秘め続けた『雪の音』の歌詞の意味の画像

GReeeeNの「雪の音」は、娘が聴いていたのをきっかけに聴くようになりました。

メロディーがいいな。

程度で聴いていましたが、じっくり歌詞に耳を傾けてみると、第三者から見ると完全な両思いなのに、関係を壊すことを恐れて伝えられずにいる恋心や

(最近の言葉で言うと、”両片思い”というらしいです!)

この時間がずっと続いていってほしいというような、雪のように真っ白なピュアな歌詞で、心が洗われるような感覚に包まれます。

ですが、『雪の音』は、ただの両片思いソングかと思いきや、実はそうではありませんでした。

大人になり、恋愛で一喜一憂することも、すっかりなくなってしまいましたが、「雪の音」を聴くと、ピュアな気持ちが蘇る気がします。

(あと、20年早くこの曲に出逢いたかったな~~~!!!!!)

タイムマシンがあるわけじゃないので、時間をさかのぼることは不可能ですが、20年前のピュアな自分に戻るつもりで(!!)、

大好きな人を想える恋の楽しさや、つらささえも詰まった「雪の音」の歌詞の世界に浸ってみたいと思います。

しばしおつきあいください。

寒い季節になると、なぜか人恋寂しくなります。

そんなことも関係しているかどうかはわかりませんが、大好きなアナタのことを夜一人になると、考えてしまって、胸がギュッと痛くなる。。。

いわゆる、”恋の病”の代表的な症状が発症しているようです。

明日こそは、伝えたい!と意気込んでみても、大好きなアナタを目の前にすると、結局、言えずじまいで終わってしまうようです。

その気持ち、よくわかります。。。

伝えたいのに伝えられないもどかしい気持ちを胸に秘め続けた『雪の音』の歌詞の意味の画像

ため息一つ 白く染まる 何気ない横顔 いつも居る
行き場の無い 恋心は 恥ずかしがって わかんなくって遠回りしてるの、、、

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

今日も気持ちを伝えられなくて、やりきれない気持ちでため息をつくと、寒さから一瞬、外気が白く染まるわけですが
白い息の塊が、心のなかのもやもやとした重い気持ちも表現しているように感じます。
私はこんなに大好きなのに、アナタは私の気持ちなんて気付くこともなく、いつもと同じ。
”何気ない横顔いつも居る”という表現より、横顔がすぐ近くで見られる間柄であることがうかがえます。
私はこんなに大好きなのに、アナタは私のことが好きなのかどうなのかわからない。
段々、友達であるアナタのことを好きになってしまったことに、罪悪感を感じはじめ、気持ちを打ち明けることさえ
間違っているのではないのか?? と考えれば考えるほど、行動にうつせなくなっている私の気持ちが想像できます。

出典:

いま目と目が合って気付いた ずっとこのまま時が止まれば
離れずに 逸らさずに 見つめられるのに
この街に雪が舞い降りて アナタのぬくもりが温かくて
触れた手を どかさずに このままずっと

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

不意にアナタと目が合った時に、やっぱりアナタのことが好きだ!という気持ちに嘘はないと確信しました。

いつもなら恥ずかしくて、目をそらせてしまうけど、ずっとこのまま時が止まってしまえば、

アナタと離れることもなく、目をそらすこともなく、自分の気持ちに正直にアナタのことを見つめていられるのに。

雪が降って寒くても、アナタの存在で、私の心は温かくなる。

だから、そっと触れた手を、どかさないでずっとこのままでいれたらいいのにな。という、私の素直な気持ちと願いが表現されています。

伝えたいのに伝えられないもどかしい気持ちを胸に秘め続けた『雪の音』の歌詞の意味の画像

どうしてなの また明日も 逢えること わかっているのにね
それぞれの想い 確かめ合うなんて とてもこわくて出来ない

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

また明日も今日と変わらず普通に逢えるのに、私の気持ちとアナタの気持ちを確かめ合おうとすることは、

今のこの関係を壊してしまいそうで、ためらってしまう気持ちが表現されていますが、

この言葉の裏には私とアナタの気持ちが1ミリだけでもいいから、どうか同じでありますように。

というような願いも込められているように感じます。

窓に映る 街の光 それぞれが 恋を語り合って
私も今日は みんな みんな 受け止めてって 愛してるって伝えあえる日だから、、、

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

愛してるって伝えあえる日っていつのことなのでしょうか?

冬や雪がテーマということから連想すると、クリスマスといったところでしょうか。

クリスマスの夜には、街行く恋人たちが、恋について語り合い、そんな街角の恋人たちに勇気をもらった私も今日ぐらいは、私の気持ちを全部受け止めてほしい!気付いてほしい!

とひそやかに、でも強く強く願っている心情が表現されていると思います。

伝えたいのに伝えられないもどかしい気持ちを胸に秘め続けた『雪の音』の歌詞の意味の画像

いま手と手が合って気付いた アナタも誰にも見えないように
つよく つよく 私の手 握り返した
いつも気付かないふりをしてた ホントはこんなに大好きなの
うれしくて 幸せと わかってるのに
この雪が 降り止むまでは 2人きりで

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

ふとした時に触れた手を、アナタがギュッと握り返してくれたことに、アナタも私のことを好きでいてくれているのかな!?と淡い期待を抱いてしまいます。

でもそんなわけもなく、やっぱりこれは私の思い違いかなぁ。

と我に返り、アナタの好意にも気付かないフリをし、私の恋心も誰にも打ち明けられず、アナタにそんな素振りを見せることもなく、アナタへの想いは今日もそっと胸の中に秘めているだけ。

だけど、雪が降り止むまでは、アナタの温かい手に触れたまま、このまま時間が止まっていてほしいという素直な気持ちが表現されています。

ほら聞こえる 静かな雪が 2人の声を 消していく魔法
途切れる声 聞き返すふりして アナタのことずっと見ていた

出典: 雪の音/作詞:GReeeeN 作曲:GReeeeN

”二人きり+雪”という無敵なシチュエーションの中、どちらからともなく気持ちを伝えてしまえばいいのに、

お互いに何も言い出せず、沈黙の中、静かに降る雪の様子が表現されています。

何か言いたそうなアナタの途切れ途切れの言葉を聞き返すふりをして、アナタのことをずっと見つめるだけの恋に臆病な私なりの精一杯な姿がうかがえます。