女王蜂6th AL「十」収録曲「Introduction」
何のはじまり?

「Introduction」は2019年5月にリリースされた、女王蜂6枚目のアルバム「十」のラストを飾る曲です。
イントロダクションの意味は導入部。
歌もの楽曲の、歌が始まる前の演奏部分を指すこともあります。
アルバムの導入部という意味なら、最初に入りそうなタイトルですね。
ところが1曲目は映画「貞子」主題歌の「聖戦」。別の曲になります。
公式チャンネルにアップされているMVを見ると、ミニスカート姿のアヴちゃんが食卓で大暴れ。
一体、何のはじまりなのでしょうか。
映画「東京喰種 トーキョーグール【S】」主題歌に!

はじまりを告げる「Introduction」は、映画「東京喰種 トーキョーグール【S】」の主題歌になりました。
ただし、収録アルバム「十」がリリースされたのは2019年5月、映画が公開されたのは2019年7月です。
つまり、この映画の為に書き下ろされたわけではありません。
アルバムの為に作られた楽曲が、後に主題歌として起用されたということ。
映画の内容をまったく意識せずに作られたにもかかわらず、ピタリとはまっているところが流石です。
2018年4月発売のシングル「HALF」。
こちらはTVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」第3期のエンディングテーマでした。
女王蜂と「東京喰種」の世界観は相性がいいのかもしれません。
何がはじまるのかドキドキしながら、この曲の歌詞についてじっくり見ていきましょう。
1番の歌詞をチェック
自分流を貫く
神さまが
気まぐれと不公平を唱えても
気に入らないから 関係ないね
稼いで使って
好きなら好きなだけ
出典: Introduction/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ
この曲の収録アルバム「十」の表題曲を踏まえると、全体のテーマは「十字架」であることがわかります。
その為、この曲でも冒頭の言葉が出てくると考えられるでしょう。
宗教観は人それぞれですが、この歌物語の主人公は何らかの不満を抱えていることが伝わってきます。
超絶ハイトーンボイスやスタイルの良さなど、才能に恵まれたアヴちゃん。
それでも思い通りにいかないこともあり、悩んでいるのかもしれません。
そこで暗く落ち込むことも考えられますが、ネガティブな案件はきっぱりスルーすると宣言しています。
むしろ、しっかり仕事をして思いっきり遊ぶのが女王蜂のスタイル。
やりたいようにやるということです。
睨んだ瞳に映すもの
世の中だなんて安い手品に
拍手はしたくないし
種明かしだって聞きたくはないね
さぁ歌って踊って
そう あとは睨むだけ
出典: Introduction/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ
冒頭の歌詞では、不満を感じる対象が明らかになりませんでした。
ここでその答えは世間と言ってしまうと、安っぽいマジックみたいな展開になってしまうと危惧しています。
つまり「社会が悪い」といったありがちな話にはしたくないし、不満の矛先を明らかにするつもりもない。
そういう意味ではないでしょうか。
また、女王蜂のメンバー4人は詳しいプロフィールを公表していません。
人柄に左右されることなく、純粋に音楽を聴いてほしいという願いが込められているのでしょう。
歌詞でも安易なネタばらしはせず、自由に想像を膨らませてほしいというニュアンスが伝わってきます。
ただ、何かに対して不満を述べていることは確かなので、笑顔というわけにはいきません。
この時点で睨んだ瞳に映すものは「誰もが平等に幸せとは言い難い状態」くらいが当てはまりそうです。
サビの歌詞をチェック
けりのつけ方
おままごとはもうおしまい
ギャラもないのに
キャラは演じない
これが最後の晩餐だって
冷えた皿は突き返して
テーブルクロスを翻し
出典: Introduction/作詞:薔薇園アヴ 作曲:薔薇園アヴ