いきものがかり「コイスルオトメ」
2006年リリース
いきものがかりの3枚目のシングルである「コイスルオトメ」は2006年10月18日にリリースされました。
元々はインディーズ時代に出したアルバムである「人生すごろくだべ。」に収録されていましたが、メジャーにあがって洗練されたリアレンジがなされ再びリリースされました。
作詞作曲を手掛けたメンバーの水野良樹は女の子が歌うという点を重視して初めて曲を作り、楽曲制作においてこの曲が大きな岐路になったそうです。
女性であるはずのボーカル吉岡聖恵が歌うのを躊躇うほど、男性が書いた割に女性らしい表現が多い歌詞になっているのが特徴です。
アルバム「桜咲く街物語」に収録
この楽曲は2007年にリリースされたアルバム「桜咲く街物語」の5曲目に収録されました。
「コイスルオトメ」自体は意外にもいきものがかりのシングルの中で最もセールスが低いものの、「桜咲く街物語」「いきものばかり〜メンバーズBESTセレクション〜 Disc-1」「バラー丼」「超いきものばかり〜てんねん記念メンバーズBESTセレクション〜 Disc-1」などアルバムへの収録回数が1番多い楽曲となっています。
なので、長く愛されている作品であることが分かります。
「恋愛部活(ラブカツ)」エンディング・テーマ
そして、「コイスルオトメ」は恋愛バラエティ番組の「恋愛部活(ラブカツ)」のエンディング・テーマに起用されました。
「恋愛部活(ラブカツ)」は2006年から約1年間、日本テレビ系で放送された恋愛バラエティ番組です。
恋愛に憧れる日本全国の高校生を対象にして、クラス対抗で学校公認の合コンを行ない、生徒同士の恋愛模様を観察するという番組内容で若者の人気を得ました。
ミュージックビデオが2種類存在する
インディーズ版
「コイスルオトメ」のミュージックビデオにはインディーズ版とメジャー版の2種類が存在します。
インディーズ版では学校を舞台にしてメンバー3人がそれぞれの場所で演奏する姿が中心に描かれた映像になっています。
メジャー版
メジャー版のミュージックビデオの舞台は東急こどもの国線沿線になっており、女子高生役として女優の加藤みづきが出演しています。
それでは「コイスルオトメ」の歌詞を紐解いてみましょう。
「コイスルオトメ」の歌詞を紐解く
つのる思いを打ち明けた 大きくうなづいてくれた
初めて握る左手は あたしよりもふるえていた
恥ずかしがり屋のあなたは いつもやたらと早足で
スキがあればじゃれつこうと たくらむあたし悩ませた
出典: コイスルオトメ/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
付き合いはじめのカップルのもどかしいフレッシュな恋愛模様が描かれた冒頭の歌詞になっています。
曲自体が女性目線の楽曲なので告白したのは「あたし」の方になります。
「あなた」が大きくうなずく姿からは両想いだったのではないかという想像ができます。
また「あなた」の恥ずかしがり屋な性格も描写されていて、もっとイチャイチャすればいいのにと、なんだかもどかしくなる歌詞になっています。
「運命の人よ」「白馬の王子様よ」
あなたはまた照れて 聞き流すけど
カンジンなことは ちゃんと伝えて欲しいんだ
どうしようもないくらいに 好きだから
出典: コイスルオトメ/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
「あたし」は相当「あなた」に入れ込んでいることが分かる歌詞になっています。
「恋は盲目」というように好きになったら周りが見えなくなって、相手に気持ちが一直線になります。
それを「運命の人」や「白馬の王子様」と表現しています。
恥ずかしがり屋の「あなた」は聞こえていないふりをしていますが、きっと嬉しいはずです。
そして、「あたし」に対しても「運命の人」や「お姫様」といった同じような想いを抱いているのではないでしょうか。
しかし、言葉にしないとそれは相手には伝わりません。
好きだからこそ、ちゃんと言葉にして想いを伝えて欲しいという気持ちがまっすぐに綴られています。