数々の記録を持つ楽曲

ラルク愛とガンダム愛の融合

この『DAYBREAKE'S BELL』は、L’Arc~en~Cielにとっては32作目のシングル曲となっています。

アニメ作品とのタイアップはこれまでにも何度もしてきた彼らですが、この曲ではオリコン週間シングルチャート初登場首位を獲得しました。月間では3位、年間で33位、オリコン登場回数は19回と、多くの軌跡を残しています。

また、2007年度のアニメタイアップCDの中では、年間シングル売り上げ枚数1位を記録するなど、アーティストと作品の両方の愛され度が見える結果となっていることがわかるでしょう。

機動戦士ガンダム00とは

30年以上愛され続ける大人気作品のシリーズ

「機動戦士ンダム00」は、ファーストシーズン25話と、セカンドシーズン25話の、合計50話からなる壮大な物語です。

ガンダムファンならわかると思いますが、「機動戦士ガンダム」シリーズは宇宙(地上戦の場合もありますが)を舞台に繰り広げられる、かなりリアルな戦争の物語。モビルスーツと呼ばれるロボットに乗って戦うという、非現実的な部分はあるものの、初代から現在に至るまで放送されてきた多くのシリーズでも、決して「心温まるハッピーエンド」は期待できません。

そんな作品のシリーズの一端である「機動戦士ンダム00」の主題歌が、愛に満ち溢れて幸せを感じられる作品であるわけがないのです。

しかし、そこはさすがのL’Arc~en~Cielとでも言いましょうか。作詞はヴォーカルのhyde作曲ギターのkenで、見事に悲しくも美しい「祈り」の世界を表現してくれています。

昔からのファンも、この作品からハマったファンも、アニメを知らない純粋なラルクファンも、すべてを虜にしてしまったのですから。

『DAYBREAKE'S BELL』の歌詞に込められた意味が悲しすぎる。アニメとリンクさせた歌に注目の画像

長く愛されて使用された主題歌

アニメの中で何度も流れる曲

『DAYBREAKE'S BELL』は、基本的には「機動戦士ガンダム00」のファーストシーズンの第1期第1話から第13話までのオープニング曲なのですが、第2期第25話(最終話)と、セカンドシーズンの第25話(最終話)のエンディング曲としても使われています。

さらに、「スペシャルエディション」の挿入歌としても流されるなど、かなり作品をもり立てる重要な楽曲という位置付けになっているようです。

世界観を重視した歌詞作り

作詞者のhydeの言葉

ヒロインの立場から出た歌詞だとか、反戦を訴えるものであるなど、様々な解釈がなされる楽曲ですが、作詞を手掛けたhyde自らが語るには、「戦争に駆り出される男性を思う女性目線になって作詞した」ということです。

ただ、歌詞の内容的には、恋愛よりも反戦に重点が置かれているため、「女性目線の反戦歌」という大方の理解を得ているようですね。

またhydeは「楽曲を制作するに当たって、世界観を如何にガンダムとリンクさせるかがポイントでした」とも述べているため、いかに「機動戦士ガンダム」という作品の世界観を壊さないように気遣っているかという姿勢が伺えます。しかもその上、製作者やファンをがっかりさせたくないという気持ちも見えるように感じました。

さすが、すべてがプロフェッショナルですね。

日本語での意味は「夜明けの鐘」

よく誤植を見かけますが

『DAYBREAKE'S BELL(デイブレイクス・ベル)』がこの楽曲の正式なタイトルなのですが、意外に「DAYBREAKER'S(デイブレイカーズ)」と勘違いしている方も多いようです。

歌詞のサビの部分にも「夜明けの鐘を鳴らせよ」とあるように、『DAYBREAKE'S BELL』は日本語で「夜明けの鐘」という意味なのだそうです。

アニメを彷彿させる歌詞

アニメ映像にもしっかり馴染む