『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の初代オープニングテーマ
実は突然決まったアニメのタイアップに合わせて、3日で曲を書いたという逸話があります。
アニメの内容が不透明なまま曲を書くことになったため、テーマはメンバー全員がたまたま知っていた「キャンディ・キャンディ」をテーマにして曲を書くこととなりました。
しかし、現実はまったくジャンルも方向性も違う「るろうに剣心」。
これにはメンバーも動揺を隠せなかったのではないでしょうか。
和月伸宏原作の漫画「るろうに剣心」は人気を博し、長く愛されています。
「そばかす」の歌詞を紐解く
大キライだったそばかすをちょっと
ひとなでしてタメ息をひとつ
ヘヴィー級の恋はみごとに
角砂糖と一緒に溶けた
前よりももっと やせた胸にちょっと
“チクッ"っとささるトゲがイタイ
星占いも あてにならないわ
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人
最初の歌詞でいきなり「そばかす」が出てきます。
まず「キャンディ・キャンディ」の歌の入りって「そばかすなんて」なんですよね。
そばかすなんて 気にしないわ
出典: キャンディ キャンディ/作詞:名木田恵子 作曲:渡辺岳夫
JUDY AND MARYの「そばかす」は思い切りそばかすを気にしてしまっています。
砕け散ってしまった大恋愛を身近なものを交えながら上手に表現しています。
上手くいかなかったのはそばかすのせいだったり、当てにならない星占いのせいだったり、傷ついた心をどうにか支えようとしているのが感じ取れます。
しかし、ヘビー級では無くなって階級落ちしてしまった心の傷はなかなか痛いものです。
もっと遠くまで 一緒にゆけたら ねぇ
うれしくて それだけで
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人
これから先も一緒に進んでいけていたら、それだけでよかったのにという健気な女心が表現されています。
想い出はいつもキレイだけど
それだけじゃ おなかがすくわ
本当は せつない夜なのに
どうしてかしら?
あの人の笑顔も思いだせないの
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人
ここまで一緒に過ごしてきた時間はかけがえのないものだし、思い出そうとすれば楽しい思い出ばかりが蘇ってくるものです。
そして、ここからの歌詞がこの曲の面白いところで一気に前向きになるのです。
普通であれば恋に破れた夜は悲しみに暮れるはずなのに、楽しかった思い出に浸るわけでもなくむしろ相手の笑顔ですら覚えていません。
もう次のステップに進んでいるのです。「男は別名保存、女は上書き保存」とはよく言ったものです。
すでに上書きが始まっている女性の切り替えの早さが表現されています。
こわして なおして わかってるのに
それがあたしの性格だから
もどかしい気持ちで あやふやなままで
それでも イイ 恋をしてきた
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人
ここの歌詞からはなかなか奔放な女性の姿が浮かび上がってきます。
わがままで自分勝手で喧嘩も絶えない付き合い方になってしまう自分をちゃんと理解はしています。
しかし、そんな性格直したくても直すことができず、それでも付き合ってくれる人と恋愛をしてきたという遍歴が想像できます。
おもいきりあけた左耳のピアスには ねぇ
笑えない エピソード
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人
ここにも奔放エピソードが盛り込まれています。
ピアスにはその空ける位置や個数によって意味があります。
左耳にピアスを空けるのは「勇気や誇り」の意味を持ち、男性が空けるのが一般的です。
女性にとって左耳にピアスを空けるというのは男性的な女性を意味します。
今までの歌詞からも男勝りな印象は感じ取れます。
もしくは、特別な意味があるのか。
笑えないエピソードという歌詞から、色んな想像を張り巡らすことができます。
そばかすの数をかぞえてみる
汚れたぬいぐるみ抱いて
胸をさす トゲは 消えないけど
カエルちゃんも ウサギちゃんも
笑ってくれるの
出典: そばかす/作詞:YUKI 作曲:恩田快人