SILENT SIREN「恋い雪」
バンド史上2作目のウィンターソング
SILENT SIREN7枚目のシングルである「恋い雪」。
2014年12月3日に発売された本作は、「I×U」以来のウィンターソング。
初回生産限定盤A・B、通常盤には、「恋い雪」、「爽快ロック」、「チャイナキッス」。
初回生産限定盤Bには、CDとメンバートーク。
初回生産限定盤Cは、「恋い雪」、「爽快ロック」が収録。
「恋い雪」は3つの番組タイアップを獲得するなど話題を集めました。
ファンの間でも評価も高い、SILENT SIRENの冬の定番曲です。
本作の歌詞を紐解いて行きます。
MVはショートバージョンのみ
楽曲紹介動画
本動画で、3曲の聴きどころを解説してくれます。
「恋い雪」については、甘くてちょっとほろ苦い恋の歌。
リア充じゃない人もリア充になって欲しいと語っています。
紹介動画は、和気あいあいとして楽しそう。
メンバーの息ぴったりな彼女たちらしい作品紹介です。
本動画を視聴することで、作品をより深く理解することができます。
冬のイルミネーションを想起させるMV
MVは、メンバーの表情と演奏シーン、バックのイルミネーションが特徴的。
キラキラした光の色が楽曲の世界観にマッチしています。
演奏しているメンバーの表情は、どこか切ない印象。
衣装も白を基調としていて雪を彷彿とさせます。
イントロのピアノソロも舞い落ちる雪を連想させる大きなポイントです。
楽器を演奏している手元から始まることも特徴的。
手元のアップでは、音の1つ1つがはっきりと分かります。
音の構成が、一片ずつ舞い落ちる雪のよう。
さらに表情のアップでは、些細な感情の変化が伝わってきます。
繊細な動きを明確に捉える映像が、楽曲の世界観を見事に彩る。
そんな繊細な楽曲「恋い雪」が描く世界を歌詞から紐解いていきましょう。
感情と愛について綴られる歌詞
雪のように積もるもの
突然手のひら ふわりふわり 降り積もる雪のよう
白い肌染まる ふわりふわり 雪化粧をまとって
2人きり銀世界 足跡が重なって
生まれて初めての 淡い淡い温もりを知りました
恋 それは甘く濃い
愛の味 逢いたい積もる想い
出典: 恋い雪/作詞:あいにゃん 作曲:クボナオキ
楽曲の冒頭では、心情と情景を描写。
1行目の最後に隠喩を用いることで、一気に楽曲に引き込まれます。
降り積もる雪と恋心が雪景色となるように染まっていく。
募っていく思いを直接的に恋をしていると表現しない。
これが女性の心を上手に表現しているように思います。
相手への思いを募らせた足跡が重なる2人。
ぐっと縮まる距離感。
彼女は、生まれて初めての温もりを知ります。
それは、熱い思いが温もりになる恋の始まり。
そんな恋の始まりと相手への思いを描く冒頭の歌詞。
雪のように降り積もっていたものが明らかになります。
恋は愛の味
積もり積もっていたもの正体は、恋。
そして、恋が甘く濃い愛の味だと表現する歌詞。
恋と愛は、微妙に意味が異なります。
この歌詞には、矛盾が生じています。
しかし、これが本楽曲の重要なメッセージ。
恋は、突発的で感情優先という印象を抱きます。
それに比べて愛は、人に対して抱く感情のなかで、特別なもの。
運命共同体のように、理解している相手にしか抱くことはありません。
ここでの恋は、とても強い感情を表しているのでしょう。
良好な関係を築いた相手でなくては、抱くことがない愛という感情。
それでも、愛の始まりとなる相手を好きになる初期衝動は、何よりも強いもの。
だからこそ、恋には、愛の味がするのでしょう。
それほどに積もり積もった恋心。
彼女の相手を思う気持ちがどれだけ深いのか分かる歌詞です。