「だいじなこと」
2ndシングル「花束」収録曲
今回紹介する「だいじなこと」は、2011年6月にリリースされた2ndシングル「花束」の2曲目に収録されています。
CDシングルといえば、メインのシングル曲が収録されていて、もう一曲は、カップリング曲やB面などと位置付けられる事が多いですよね?
しかし、back numberは、シングルに入っている全ての曲が、シングル曲の位置付けになるくらい、一曲一曲に魂を込めて作っているそうです。
そんな、力のこもった「だいじなこと」を詳しくみていきたいと思います。
「だいじなこと」と「花束」
人とのつながり
様々な映画やTVドラマの主題歌などとのタイアップ曲も多く、街を歩いていてもback numberの楽曲をよく耳にするほど、今や、絶大な人気を誇るバンドに成長しました。
2011年、メジャーデビューしたばかりの頃にリリースされたこのシングルは、その時彼らが感じていた「人とのつながり」に対しての思いが反映されている様です。
デビューについて、メンバー全員、身近な人たちが喜んでくれたということがすごく嬉しかったそうです。
そして、デビュー後間もなく、back numberの楽曲は多くの人々に支持され、新たなファンもどんどん増えていきました。
新たなファンも、インディーズの頃からのファンも、みんなを大事にしたい!そう思ったそうです。
日本中で自分たちの楽曲が流れていることを実感してきた頃、応援してくれるファンや、身近な人々を裏切りたくない、一人も失いたくないという思いが強くなっていたようです。
そのような人と人とのつながりを実感し、素晴らしいことなのだという気持ちを表現した曲が「花束」。
そして、「だいじなこと」と「花束」、伝えたい事が、実は同じなのだとか!
「花束」は肝心なところが少しはっきりしないといった感じを受けます。
「だいじなこと」はタイトル通り、自分の気持ちをきちんと誤魔化さず伝えているように感じます。
人とのつながりを貪欲に求めて完成した「花束」。
それでもまだ、伝え足りなくて、出来た楽曲が「だいじなこと」という事のようです。
「だいじなこと」歌詞の意味とは
「どう思う?これから2人でやっていけると思う?」(花束)への返答
はっきりとした返答をしていないイメージの「花束」
「とりあえずは」とは何ともはっきりしない返答です。
照れ隠しかもしれませんが、女性からしたら、「とりあえず」ってなに?好きなの?嫌いなの?って聞きたくなる感じですけど。
「だいじなこと」では、ちゃんと向き合って話をしている様子が伺えます。
「花束」では、まだ付き合い始めの初々しさも感じられる歌詞ですが、「だいじなこと」は付き合って少し時間が経過している様に感じますね。
彼は「思い知っている」
今僕の中で大切なものと
今の君にとってかけがえのないものが
同じじゃなくたって
それでいいと思うんだ
くだらないケンカを繰り返して
今君と僕は違うってゆう事と
でもやっぱり君といたいってゆう事を
でもやっぱり君が好きだなってゆう事を
思い出しながら
思い知りながら
出典: だいじなこと/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
好き同士でも価値観がぴったり合うなんてことは、ほぼありえないでしょう。
大切なもの、かけがえのないもの、それが、ぴったり同じにならなくても、一緒にいたいという気持ち、好きだという気持ちは変わらない。
1番の歌詞では、そのことを思い出しながら、彼女の手を握って語りかけていたのでしょう。
2番では、「思い知りながら」と変化します。
間違えたから終わったわけじゃなく
間違いを許し合えなかったから
終わってしまったと気付いたんだ
今になって
相手も変わって
気付けたんだ
出典: だいじなこと/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
今僕の中に息づく優しさは
きっと誰かを傷付けて
手に入れたものなんだろう
ならどんな顔して
君に渡せばいいのか
わからないけれど
君が笑うから
出典: だいじなこと/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
どんなにケンカをしても間違いを許し合うこと。
それに気付いた今、「やっぱり、好きだから一緒にいたい」と心から思える彼女が目の前にいる。
これまで終わりを迎えた理由は、何かを間違ったからだと思っていたのでしょう。
だけど、人は完璧ではない。
お互いに、何かを間違えば許し合うことが大事だったことに気が付いた。時間が経って。違う相手と向き合って。
間違いを許し合えなかったことや、誰かを傷付けてきたことで得た優しさ、そんな、これまで出会った人達とのつながりの中で変化してきた自分の心。
これまでの恋愛経験、今の彼女と過ごした思い出、それらを振り返ってたどり着いた彼女への想い。
誰かとのつながりがなくなる。
さみしく悲しいことにはなりたくない、その時の気持ちを嫌というほど思い知っている。
そうならない為に、彼女と真摯に向き合い語りかけている彼の姿があります。