陰口に怖がりながら
片隅で誰かをつきはなしてる
「好きになってくるまでは
好きではないよ」と怯えている

出典: どうせ/作詞:上野羽有香 作曲:上野羽有香

曲の主人公「」は、引っ込み思案な性格。

「どのように他者に思われているのだろうか」と考える癖がありました。

傷つくことに恐怖を抱いてしまい、なかなか素直に気持ちを口に出せません。

どうせどうせと怯え
君のことを好きになれないや

出典: どうせ/作詞:上野羽有香 作曲:上野羽有香

自らの意志で行動できない「私」。

人一倍愛情を欲しているものの、人と距離を置こうとします。

そのような状況に最も嫌悪感を示しているのは自分自身でした。

劣等感の塊となり、「どうせ私なんて」が口癖になっていたのでしょう。

自分に自信がない。上手く人とコミュニケーションをとれない。

恋愛中だけでなく、現代社会で感じがちなジレンマが丁寧に描写されています。

「私」に感情移入し、曲の世界を堪能できそうです。

突然の恋に戸惑い

曲の後半部分では、惜しみなく愛情を注いでくれる「君」への戸惑いが綴られています。

全てを受け入れてくれる君が
分からなくてたまらないんだ
たまらなくってたまらないんだ

出典: どうせ/作詞:上野羽有香 作曲:上野羽有香

「私」は、卑屈な一面を持っていました。

そのことを十二分に理解していたため、人に近づこうとしませんでした。

しかし、突如として現れた「君」は、「私」の全てを受け止めようとします。

「私」は、嬉しい反面、慌てふためく事態に。

歌詞の「分からなく~」「~たまらない」が「私」の動揺を表しています。

どうせどうせと怯え
離れないでいて、
君の事を愛しているよ

出典: どうせ/作詞:上野羽有香 作曲:上野羽有香

 決して出しゃばろうとしない「私」の姿は、「君」にとって新鮮だったのかもしれません。

ひたむきさや健気さがあり、「君」の心を射止めたのでしょう。

曲のラストには、「君」から「私」へのメッセージが。

「私」に寄り添う様相が想起され、胸がキュンとなります。

「恋したい!!」と思わせてくれるのではないでしょうか。

高校卒業という分岐点

青春時代が脳裏に浮かぶ

4曲目に収録された【第二章】。

高校卒業前の数日間に思いをはせるように詞が紡がれています。

フレッシュな空気に包まれ、青春群像劇を見ているような感覚に浸れるでしょう。

ネット上では、情緒ある歌詞が「エモい」と好評を博しています。

全ての人のエールに

登校最後の日
ろくに行ってなかったくせに
みんな落ちて
もういっかい通えたらいいのに
とかなんか思った

出典: 第二章/作詞:上野羽有香 作曲:上野羽有香