本当はすごく気になる彼

彼に向かって自転車をこいでいる彼女の気持ちは少々複雑です。

この歌詞を見てみると彼女の心境が分かります。

浮かれてなんかいない 好奇心よ
速まる足を棚に上げて
自分に言い訳してるみたい

出典: Ring! Ring! Ring!/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和

彼女の本当の気持ちは必死にペダルをこぐ足が物語っています。

そう、彼のことが心から気になっているのです。

浮かれていないというのは、自分への言い聞かせでしょう。

実際は彼からのお誘いが嬉しくて仕方ない。

しかし変な期待をしてはいけないと自分をいさめている様子がうかがえます。

若干の不安をのぞかせる乙女心がまたいじらしいですね。

疾走感が気持ちいい

なりふり構わない主人公

その後も彼女の疾走は止まりません。

その様子はこの歌詞に表れています。

スカートの裾押さえもせずに
気づいたら必死でペダル踏んでる
一方通行飛び出しては
ことごとく車を止めている
立ち乗りだってできちゃうのよ
急な坂でも降りたりしない

出典: Ring! Ring! Ring!/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和

聴いているこっちまで向かい風を感じそうなフレーズです。

せっかく選んだスカートがめくれるのもおかまいなしに彼女は進みます。

息が切れようが、彼へのはやる気持ちだけが彼女を動かしているようです。

急いでいるあまり、急坂でも立ち乗りでなんとかしている彼女にガッツを感じます。

顔をぐっと前に上げて意気揚々と自転車をこぐ様子が想像できますね。

はかどる想像にウキウキ

走りながら彼女は色々な想像をします。

例えばこの歌詞

ダッシュでその先曲がったら
自転車止めて息を鎮めて行こう
何食わぬ顔で挨拶して
早く来てあげたよ
なんて言いながら

出典: Ring! Ring! Ring!/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和

ここでも彼女は「余裕」のある自分を演出しようと試みています。

絶対に彼には猛スピードでこいできたことを悟られないよう…。

角の先からは自転車を停めて息を整えるというのも計算済みです。

あくまで彼にはクールに対応するつもりでいる様子の彼女。

それが彼女の中では一番素敵なシチュエーションだと考えられます。

「彼、どんな顔するかな?」とワクワクしていることでしょう。

そんなことを考えながらも彼女の足は止まりません。

結局プランは台無し

急いできたのがバレバレ

やっと彼に会えた彼女。

予定通りしっかり早く着くことが出来たようです。

シミュレーション通りにクールに彼をお出迎え、のはずが何かが違います。

彼女の失敗はこの歌詞で判明します。

ふと駅前にある鏡覗けば
髪はぐちゃぐちゃおでこ全開
まぬけだわ 完全にばれてる

出典: Ring! Ring! Ring!/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和