EDENはメジャー第一シングル
独特の揺らぎを表現
「EDEN」は3人組ロックバンド「Tempalay」のメジャーデビュー第一シングルです。
彼らが所属するのはワーナーミュージックジャパンの「unBORDE」。
あいみょんや中田ヤスタカなど、エッジのきいたアーティストが多く所属しているレーベルです。
今作はそんなunBORDEから12月9日に配信が開始されました。
楽曲は全体的にシンセサイザーを用いたニューミュージックのような独特な雰囲気を持っています。
そしてやわらかい口調と「風神」や「宇宙人」のように同じフレーズを変化させるリフレイン。
そこから生まれる独特のふわっとした揺らぎ効果の感じられる楽曲が特徴的です。
個性の強い独特な世界観でありながらも耳に優しい音楽で、BGMとしても最適です。
ノスタルジックでサイケなMV
EDENとは楽園を意味する単語です。
それなのにMVではスーツを着た男性がトイレに入り、絶叫するというシチュエーションから始まります。
曲の中ではその男性がものを破壊したり演奏するメンバーを横目にがむしゃらに踊っているのです。
最近では便所飯や化粧直しであったりと、トイレの個室を自分の空間として使っている人も多くいます。
現代人はトイレがある意味個人の楽園となっていることを、皮肉っているのかもしれませんね。
型にはまらない演出の多い映像ながらも、刺激光で目が痛くなるような演出もなく見やすいMVです。
世界観を表現しつつ、ゆらゆらと漂うような彼らの感覚もしっかり感じさせてくれます。
僕らがまだ見ぬ世界へ連れてってあげる
ぜねれーしょん 素敵な fool
いざ参ろうアブラカタブラcrews
雷神風神風神
出典: EDEM/作曲:小原綾人 作詞:小原綾人
変化を起こすもの
最初の「ぜねれーしょん」という言葉。これは変化させる世代を表現しています。
おそらくジェネレーションをもじっているのだと思いますが世代間では理解できない部分が多いです。
例えば言葉。
ヤバいや卍など若者言葉というものが、本来の日本語を崩してしまうなどといわれています。
しかしその中から消える言葉もあれば、新しい言葉として生き残る言葉もあるのです。
こういった一見おかしく見えたりするもの。実はそれこそが変化を担っていたりします。
それをあえて「ぜねれーしょん」と、変化させる世代を表現しているのでしょう。
それはTempalay自身の事でもあるのです。
まだ見ぬ世界へ
そんな変化させる世代が、見ているだけの人を変化の波にのせてあげているのです。
crewsは乗客。つまり見ているだけの一般大衆と考えます。
アブラカタブラといえば魔法の呪文で有名ですね。
その意味は治癒の呪文であったり、ちんぷんかんぷんな言葉という意味があります。
となるとここでは「まだ見ぬちんぷんかんぷんな世界へいざ参ろう」という風に捉えるのが良さそうです。
変化を起こす彼らが、あなた達をまだ見ぬ世界へご案内しますよ。
そういっているように解釈できます。
変化は嵐
雷神風神といえば、雨風雷など嵐を暗示させます。
変化は安定とは対義語です。
安定を望んで見ているだけの人にとっては、変化はまるで嵐の中を進むような印象です。
これからはそんな簡単な時代ではないんだということを表現しています。
変化を起こすのは貪欲な宇宙人
イミテーションちゃちなfool
いつまでも腹は空かしとく
アイアム宇宙人宇宙人
出典: EDEM/作曲:小原綾人 作詞:小原綾人