「手紙」というシングル
2001年10月にリリースされた3枚目のシングル「手紙」。
このシングルには「手紙〜未来」「手紙〜現在〜」「手紙 過去〜」の3曲が収録されています。
ジャケットはタイトル名の通り手紙仕様になっています。
実際にCDを開けて見ると茶色い封筒が入っており、その中に歌詞カードが入っています。
この封筒には切手も貼ってあり家族写真のような切手のデザインなのですが、
遊び心があり、とても素敵なCDです。
当時このシングルを手に入れた時、非常にテンションが上がったのを覚えています。
「手紙〜未来」
「手紙〜現在」
シングルに収録されている「現在」はインストの楽曲となっていますが、
2ndアルバムである「ケツノポリス2」には「手紙~現在~(album version)」として収録されており歌詞があります。
「過去」と「未来」をつなぐ役割をしているのが「現在」です。
「現在」とは「過去」でもあり「未来」でもあります。
そんな今を自分らしく恐がらずに進んでいこうという応援歌的な楽曲です。
「手紙〜過去」
過去の自分の思いや決意を振り返った楽曲が「手紙〜過去」です。
辛かったことから後悔するようなことまで色々振り返ります。
そして最後は過去の自分から今の自分に向けたメッセージなども歌われています。
過去を見つめ、また改めてこれからも前に進んでいこう、と前向きにさせてくれる楽曲です。
10年後の「手紙」への返事
「手紙〜あれから」
2016年10月にリリースされたアルバム「ケツノポリス10」に
「手紙〜あれから」という楽曲が収録されています。
このアルバムはメジャーデビュー15周年、アルバム10枚目という記念すべきアルバムなのです。
そんなアルバムに収録されているこの楽曲。
「手紙〜未来」から10年以上が経って、あの頃歌っていた未来が今のケツメイシになっているわけです。
そんな今のケツメイシを歌った楽曲です。
「手紙」をリリースした頃の自分たちへ向けた楽曲です。
まるでその頃の「手紙」への返事を書いたような内容の歌詞になっています。
過去の自分に恥じない今のケツメイシになっているのが本当にかっこいいなと思います。
そんなシリーズものになっている「手紙」ですが、今回詳しく歌詞を見るのは「手紙〜未来」です。
「手紙〜未来」は「スペースシャワーTV」の2001年11月度のPOWER PUSH!にもなっていました。
「手紙」シリーズの楽曲は本当に全ていい曲なのですが、特に「未来」は名曲なのです。
筆者個人的にも「未来」が一番好きです。
それではその歌詞を紐解いていきましょう!
10年後の「僕」である「君」に向けた手紙
誓いを立てる
力嫌いな俺 今日以来
遠い未来のオレ十年後の君のため
日々 地道にと 誓った手紙の中の願い
でかい大人になるため 絶対限界まで走り抜けるまで
諦めずにも寝ずにも働こう
あせらずとも何はともあれの今日
堂々と生きる日々 想像の中で膨らむ君の
姿 擦れた君の気持ち時を戻し伝える為の手紙
女神は? 隣にまだいるのかい
部屋には笑い声はあるのかい
幸せなら何も言うことはないが
愛があればこその君のもとへ
出典: 手紙 ~未来/作詞:大塚亮二 作曲:田中亮
何か決心して何かを成し遂げようとする時、強い意思が必要となります。
それを揺るがないものにするためには心で思っているだけではなくて言葉にすることが大切です。
だから「俺」は手紙を書きます。
でかい大人になるための誓いをここに綴っています。
「寝ずにも働こう」まで言ってますので相当強い決心があるのでしょう。
そうして堂々と生きていったとしたら未来の自分はどうなっているのかを想像します。
「想像の中で膨らむ君」とは未来の俺のことですね。
「擦れた君の気持ち」とは想像した未来の自分が疲れて擦れてしまっているかもしれないということでしょう。
もしそうして「擦れて」しまっていたら、この手紙を読んで「時を戻し伝える」ことができるでしょう。
この手紙で立てた誓いを思い出す事ができるでしょう。
もし擦れずに幸せならばいいけど、やはり未来の俺が心配です。
親愛なる未来の俺である「君」へ言葉を綴っていきます。