この曲は「サビ始まり」でしたが、冒頭部分とこの1番では3行目の文末だけが微妙に違います。

「何度もデートをしたい」という話から「真似事でも恋愛関係のままでいたい」というニュアンスへ。

そんな変化ではないでしょうか。

男性が望んでいる運命のなかでも「デート」より「女性との関係性」に主眼が移ったことがわかります。

2人だけの恋人同士になりたい!

思いが深まっているようです。

2番の歌詞をチェック

罪悪感は消えない

【マカロニえんぴつ/恋人ごっこ】歌詞の意味を考察!結局どんな運命を選んだの?あなたに対する思いに迫るの画像

無駄な話に頼るのだ
隠し疲れた罪を運ぶため
忘れていいのは君なのに
忘れたいのは僕だけか

出典: 恋人ごっこ/作詞:はっとり 作曲:はっとり

道ならぬ恋には罪悪感が伴うもの。

おまけに関係性をオープンにはできないという不自由さもつきまといます。

しかし、悪いとも思わず、平気で浮気を言いふらす人さえ存在する世の中。

そう考えると、男性主人公はダメなことはダメときちんと認識し、心を痛めていることがわかります。

それでも道ならぬ恋を続けたいので、2人の関係性を意識しないことを考え、やりすごそうとしているわけです。

ただ、やはり罪悪感は消えません。

男性主人公にとって、記憶から外したほうがいいのは女性への思いです。

女性にとっては、男性主人公との二股関係を記憶から外したいに違いない。

こうした考えが頭の中をぐるぐる駆け巡っているようです。

結局この運命を選んだ

【マカロニえんぴつ/恋人ごっこ】歌詞の意味を考察!結局どんな運命を選んだの?あなたに対する思いに迫るの画像

「ねえ、もう一度だけ」
もう無しにしよう?
そういう運命を取ろう
愛を伝え損ねた
またこんな恋をしてみたい
恋をしてみたい

出典: 恋人ごっこ/作詞:はっとり 作曲:はっとり

2番のサビで大きな変化が訪れます。

選んだ運命は結局、女性との別れ

思い悩んだ末、男性主人公は女性との恋愛関係を断ち切る決意をしました。

本当の恋人同士になりたいという本音は、女性に言わなかったのでしょう。

何が何でも女性を奪うという結論には至りませんでした。

もちろん、自分だけの彼女でいてほしいほど愛していたはずです。

その思いを真剣に語れば、女性は男性主人公を選んだのかもしれません。

だからこそ、女性の日常を壊さないため身を引いたのではないでしょうか。

それほど女性のことを愛していたと考えると切ないですね。

ラストにあふれる!女性に対する思い

最後のデート

【マカロニえんぴつ/恋人ごっこ】歌詞の意味を考察!結局どんな運命を選んだの?あなたに対する思いに迫るの画像

裸や、撫で肩や、キスや
乾かない髪

もう一度あなたと居られるのなら
きっともっともっとちゃんと
ちゃんと愛を伝える
もう二度と
あなたを失くせないから
言葉を棄てる 少しずつ諦める
あまりに脆い
今日を抱き締めて手放す

出典: 恋人ごっこ/作詞:はっとり 作曲:はっとり

これはたぶん別れを決意したあとの最後のデートでしょう。

どれほど愛していたかということ、本当は奪いたかったという気持ち。

相手のことを思いやって決して口には出さないけれども、言葉ではないところで表現しているイメージです。

常識的な判断を下した男性主人公だからこそ共感できる切なさがあります。

世の中には、出会うのが遅かった恋というのも存在するものです。

既に決まった相手がいるのに、後から運命の人と出会ってしまった。

そんなケースもあります。

この曲の男性主人公も、しきりに運命という言葉を使っていたので、思いは相当なものだったのでしょう。

だからこそ二股はダメと別れる決意をしたところに深い人間愛を感じます。

人間愛に満ちたラスト

【マカロニえんぴつ/恋人ごっこ】歌詞の意味を考察!結局どんな運命を選んだの?あなたに対する思いに迫るの画像

ただいま さよなら
たった今 さよなら

出典: 恋人ごっこ/作詞:はっとり 作曲:はっとり

別の相手がいる女性と交際した時点で、男性主人公は間違っていました。

もちろんその女性も。

人間ですから一生同じ相手を同じテンションで愛するのは難しいものです。

それでも長い時間をかけて人間愛が育まれるのではないでしょうか。

その途中で浮気をするのはやはりルール違反。

別の人に目移りしても、実際に浮気という行為に走ってはいけません。

本気の愛が芽生えたのなら、既存の相手ときちんと話し合って別れたうえで、新たな恋を始めるべきです。

そうではなかったので別れた。

これは正解です。

二股交際をしている女性に対しても、別れてあげることが本当の愛

女性の本命彼氏のことを思えばなおさらです。

恋愛感情とは別の人間愛があるかどうか、これに尽きます。

この男性主人公も間違った道から抜け出せた今のほうが、人間愛に満ちているのではないでしょうか。

そう感じさせてくれる結末でした。

最後に