Acid Black Cherryが歌う爽やかハードロック
全ての若者に向けた応援ソング
今回紹介するAcid Black Cherryの「20+∞Century Boys」は、メジャーコードで始まる夏にぴったりの爽やかなハードロック。
元々はライブで演奏されていた曲でしたが、2008年8月にシングルとして発売されました(もう10年前なのですね!)。
ヴオーカルのyasuさんが作る楽曲は、儚気で刹那的な空気が漂い、色で例えると黒や紫のようなイメージを抱く方が多いかもしれません。
しかし「20+∞Century Boys」にその雰囲気は皆無!イメージカラーは明るいオレンジや水色、イエローがぴったりです。
今回は、yasuさんが作った詞の世界をMVと一緒に見て行きましょう。
コミカルなMVにも注目!
yasuさんが女装!?
まず、MVで注目して欲しいのはオープニングで階段に座っている女の子。よく見ると女装したyasuさんです!仲間から「ヤッスー!」と呼びかけられていますね。
このMVは曲に入るまでの1分30秒程の小芝居がとても楽しく、アドリブに近い台詞や小道具の使い方がとてもコミカルで、普段のAcid Black Cherryのイメージとはかけ離れています。
不思議なシンボルが入った歌詞もチェック!
1番のAメロ
壊れ逝く大きな世界に…
夢のないこんな時代に…そっとそっと息をして
無力で小さな自分に…
死に逝く命の意味に…ずっとずっと問い掛けてた
僕には何が出来るだろう?
夢のために夢見る事…こんな僕を笑うかい?
出典: 20+∞Century Boys/作詞:林保徳 作曲:林保徳
2008年は、世間に何となく閉塞感が流れていました。
100年に1度の金融危機と言われた「リーマン・ショック」が起こったのもこの年。他にも、多くの方が亡くなった秋葉原通り魔事件があったのもこの年でした。
1番のAメロは、そんな世相を反映するかのような歌詞です。夢を見るより、現実に向き合うので精一杯な毎日。自分1人の力では何も変わらないという無力感が伝わります。
それでも、歌の登場人物はまだ微かな希望を持ち続けているようです。でも希望を持つ人は、仲間内では少数派なのかもしれません。
Coming Century 20+∞Century Boys
未来を変えて 夢と絶望を両手の中に…
Dream come ture. 20+∞Century Boys
僕らは夢見て汚されて…また目覚めていく
出典: 20+∞Century Boys/作詞:林保徳 作曲:林保徳
ここから爽やかなサビに入ります。タイトルにもなっている「20+∞Century Boys」は、「トウェンティ・センチュリー・ボーイズ」と読みます。
まず目に付くのが、8を横にしたようなマーク。これは「無限大」を表します。
その前に+の記号があるので、このタイトルの時間のスパンをあえて考えるなら「2000年〜2099年を生きる若者へのメッセージ」と解釈できるのではないでしょうか。
そこには、自身もミュージシャンとして夢を叶えたyasuさんからの言葉が凝縮されています。
「夢を追う事で、同時に絶望も抱えるかもしれない。けれど君は未来を変える力を持っているから頑張って!」という声が聞こえる気がしますね。
続いて2番を見てみましょう
コナゴナに飛び散った
心と君のストーリー…きっときっと終わりじゃない
膝を抱え込まないで
自分を傷つけないで…もっともっと聞かせてよ
僕には何が出来るだろう?
君のために唄う事… こんな僕を笑うかい?
出典: 20+∞Century Boys/作詞:林保徳 作曲:林保徳
2番の歌詞は、人生の先輩としてのyasuさんからのメッセージがより強くなります。大人になる過程では、頑張ったのに報われない事もたくさん経験し、その度に心が折れそうになります。
でも、俯瞰的に見ればそのお陰で最良の結果が得られる事もありますよね。
「きっときっと終わりじゃない」という歌詞には、「チャレンジしたプロセス1つ1つは決して無駄じゃない」という意味が込められているのでしょう。
yasuさんの言葉は決して厚かましいものでなく、挫折した若者の隣にそっと寄り添ってあげるような優しさが詰まっています。
そして、「君が何かを話したい時は、いつでも聞くよ」という温かい歌詞にも元気をもらえますね。そしてここからまたサビに入りますが、歌詞が少し変わるのでそちらも掲載します。
Coming Century 20+∞Century Boys
未来を変えて 桁外れのボリュームで
Dream come ture. 20+∞Century Boys
遥かな未来は…空の太陽の色はどんな色をしてる?
出典: 20+∞Century Boys/作詞:林保徳 作曲:林保徳