スピッツの「君が思い出になる前に」とは?
「君が思い出になる前に」はスピッツの通算7作目のシングルで、1993年に発売されました。
ドラマ「もっと素敵に!」のテーマソングとして起用されたほか、1997年には味の素ギフトのCMソングとしても使われました。
「君が思い出になる前に」収録アルバムは?
「君が思い出になる前に」は、スピッツの4枚目のアルバムとなる「Crispy!」に収録されています。
「Crispy!」は売れ線を狙って作ったと言われている楽曲が多く、全体的にポップな印象のアルバムです。
では、ベスト盤ではどのCDに収録されているのでしょうか。
「CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection」にも収録
30周年を記念して、すでに発売されていたデビューから2005年までのシングルが入ったベストに加え、新しく2006年から最新曲までを詰め込んだ3枚組の「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-」を発売したことでも話題となったスピッツ。
「君が思い出になる前に」は1993年発売なので、「CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection」に収録されています。
ちなみに、「Crispy!」に関しては「君が思い出になる前に」以外の曲はそこまで人気曲というわけではありませんので、初期のスピッツを知りたいという方にはぜひ聴いていただきたいのですが、「君が思い出になる前に」と一緒に、知っている曲もいっぱい聴きたいという方は「CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection」の方がオススメです。
スピッツのシングル「君が思い出になる前に」の歌詞解釈
ここからはスピッツの「君が思い出になる前に」の歌詞の解釈を載せていきます。
この曲は、港での恋人との別れを歌った歌詞の曲です。
スピッツの港を舞台にした楽曲としては「みなと」という曲がありますが、こちらは大切な人との死別とその悲しみから前へ進もうとする姿が描かれています。
スピッツの楽曲というと死が曲のテーマに大きく関わっているものが多く、この曲もそうなのかと思う方も多いと思いますが、この曲の歌詞に関しては、恋人との別れという解釈が妥当でしょう。
離れ離れになってしまう恋人の切ない恋を描いた歌詞の世界を味わってください。
「夢に見た君との旅路はかなわない」
あの日もここではみ出しそうな
君の笑顔を見た
水の色も風のにおいも変わったね
明日の朝僕は船に乗り
離ればなれになる
夢に見た君との旅路はかなわない
出典: 君が思い出になる前に/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
「明日の朝」の出発を前に「君」に別れを告げるために「君」と一緒に港に来た「僕」。
子供の頃からずっとこの港町で「君」と育って来た「僕」は、この港での思い出として「はみ出しそうな君の笑顔」を思い出します。
「水の色も風のにおい」も変わったという歌詞は時が経って同じ場所でも変化しているということにて、自分たちの関係性も時が経つにつれて変化してきたことを重ねているのでしょう。
二人が過ごして来た時間の長さと濃密さがわかる歌詞ですね。
今までは導かれるままに歩き続ければ一緒にいられた二人
きっと僕ら 導かれるままには歩き続けられない
二度と これからは
出典: 君が思い出になる前に/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
イメージ的には、小さな港町でずっと学校も一緒だったという感じでしょうか。
今までは「導かれるままに」歩き続ける道の上に二人ともいたため、必然的に一緒にいられたのでしょう。
しかし、高校がもし一緒だったとしても、大学進学、就職と、だんだんとそれぞれの選択をしなければならなくなり、「導かれるまま」とはいかなくなっていくものですよね。
そして、「僕」が選択した道は生まれ育った場所から離れること「君」が選択した道は残ることだったのです。
思い出の君じゃなく、最後に、今の君の笑顔が見たい
君が思い出になる前に もう一度笑ってみせて
優しいふりだっていいから 子供の目で僕を困らせて
出典: 君が思い出になる前に/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗