Happiness「POWER GIRLS」のMVはとにかくパワフル
キュート・パワフル・クールの全部盛り!

Happiness「POWER GIRLS」は、これまでの楽曲の良さを残しながら、さらに洗練された印象です。
楽曲全体を通してHIPHOPをベースとしており、タイトル通りのパワフルさがあります。
前作「GOLD」から1年以上の間、自分たちの「やりたい!」を沢山溜め込んできた彼女たち。
それを全てぶつけたMVからは、Happinessが巻き起こす新しい風を感じます。
アガる「重低音」がかっこいい!
メンバー全員の力強い掛け声を中心に、リスナーのテンションをグイグイ引き上げる楽曲です。
曲全体を支える重低音が「POWER」を感じさせますね。
メインでマイクを握るのは、歌唱力に定評がある藤井夏恋と、MVにおいてひときわ存在感を放っている川本璃。
力強くも妖艶な歌声が、楽曲をクールかつ熱く盛り上げています。
当初配信限定だった「POWER GIRLS」ですが、CD化のタイミングでMVが公開されました。
自分たちの全力のパフォーマンスとクリエイティブな思いをリスナーに届けたい。
そんな意気込みを感じる「POWER GIRLS」のMVを徹底的に解説します!
MVのイメージは「アメコミ」
まるで別次元!?アメコミのようなポップな世界観
原色とネオンカラー、コントラスト強めの映像から想起されるものは何でしょうか。
実はこのMV、アメリカンコミックのイメージで制作されています。
顔立ちがはっきりしている美形の彼女たちはアメコミの世界に少しの違和感もなく溶け込んでいる印象です。
銃声とともにスタートし、メンバーそれぞれをクローズアップ。
それぞれの名前や「BANG!」などの効果音もポップなアメコミフォントで飛び出してきます。
ではなぜアメコミをイメージしているのでしょうか。
なぜアメコミなの?
「アメリカンコミック」を直訳すると「アメリカの漫画」。
今ではアメコミ=ヒーロー作品という等式が主流ですが、もともとは違いました。
アメリカン・コミックスの特徴とされるのがスーパーヒーローものである。
1960年代以前には、大小取り混ぜた無数の出版社により、ファニーアニマル・コミックや西部劇漫画、恋愛漫画、恐怖漫画、戦記漫画、犯罪漫画など、グリッター・ジャンル(スーパーヒーロー以外の多数のジャンル)で有名なアメリカン・コミックが存在した。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカン・コミックス
かつては今の日本と同じようなジャンルの漫画があったのです。
しかしテレビの誕生や規制の強化によって漫画産業は衰退していきました。
その中でヒーローものだけが生き残ったのには、規制を免れた以外にも理由があります。
アベンジャーズやバットマンは、映画やテレビ作品の制作にいくらかかるでしょうか。
特撮ヒーローものはとにかくお金がかかるのです。
しかし漫画であれば読者の頭の中で映像が展開されます。続編もリズムよく発刊可能です。
このような理由から、アメコミ=ヒーローものが定着しました。
「POWER GIRLS」のMVは、決して衰退しないアメコミの存在とHappinessを重ねているのではないでしょうか。
1年の空白を経ても、彼女たちのパワーは減らないどころか嵩を増しているのですから。
ネットが発達して配信楽曲が増えても、CDとしてリリースを待つリスナーがいます。
映像が発達しても漫画の需要が衰えなかった点とも一致するのではないでしょうか。
アメコミのヒーローといえば?
アメコミの主役といえば、マーベルやDCコミックスで活躍するヒーローたち。
ぱっと思い浮かべてみてください。その中に「女性」はいますか?
アメコミ界ではワンダーウーマンやブラック・ウィドウといった女性ヒーローが沢山活躍しています。
しかし多くの場合はアメコミヒーロー=男性なのです。
男性優位社会ともいえる「アメコミ」の世界にHappinessが足を踏み入れた理由。
それは男性に負けないパワーを持ち、男性に負けない活躍をする彼女たちの意思表示ではないでしょうか。