ロデオ初のコンセプトミニアルバム「M・S COWBOYの逆襲」
コンセプトミニアルバムとは
「M・S COWBOYの逆襲」は、ロデオにとって初となる「コンセプトミニアルバム」です。
コンセプトアルバムとは、一定のテーマ(コンセプト)に沿って内容が作り込まれたCDのこと。
「コンセプトアルバム」+コンパクトな曲数の「ミニアルバム」ということで今回は「コンセプトミニアルバム」と銘打たれています。
コンセプトを知ればCDの見方も変わる!
もちろんテーマを知らなくても、このアルバムは何度もループして聴ける秀逸な作品です。
しかしコンセプトを把握して「文脈」に沿って各曲を掘り下げていくと、GRANRODEOの世界観を更に楽しめます。
作品をより深い視点から見るためにも、隠された文脈をご紹介していきましょう。
コンセプトのキーは「modern strange cowboy」と「逆襲」
今作のテーマを探る上でまず注目したいのが「M・S COWBOYの逆襲」というCDタイトルです。
M・S COWBOYとは
GRANRODEOファンならピンとくることでしょう。
M・S COWBOYとはロデオの代表曲「modern strange cowboy」のことです。
リード曲として2曲目に収録されている「M・S COWBOYの逆襲」は、この曲をセルフオマージュする形で作り込まれています。
01. Overture 2009(Instrumental)
02. M・S COWBOYの逆襲
03. いつかのクーデター
04. Imaginary song
05. Vengeance(Instrumental)
06. odyssey ~そのなんとなくを知りながら~
出典: M・S COWBOYの逆襲/GRANRODEO
元ネタである「modern strange cowboy」を聴きこんでから今作を聴くと、新しい側面が見えてくること間違いなし!
逆に、このアルバムを聴いた上で元ネタを聴くことで、新鮮に感じられる部分もあるはずです。
ロデオのライブならほぼ必ず流れるテッパンアンセム曲でもある「modern strange cowboy」。
今一度聴き直してみてはいかがでしょうか。
「逆襲」もコンセプト
1.Overture 2009
収録曲1曲目となる「Overture 2009」は、歌詞なしのインストゥルメンタルです。
どこか浮遊感のあるようなミュージックテイストとなっていることがお分かりでしょうか。
この曲は宇宙から生還してNASAと交信している雰囲気を出した曲となっています。
2曲目の「M・S COWBOYの逆襲」の中に「生還」という歌詞があり、そこと重ねられているのです。
真っ暗な宇宙からの生還に「苦境の中から脱して生きてきた」との逆襲心も感じられます。
また、ラストのピアノのコード進行が「modern stranger cowboy」のメロ部分と同じです。
インストながらも、パロディと逆襲の双方を意識して作られていることがよく分かる曲といえるでしょう。