アニメタイアップを数多くこなすSCREEN mode

【アンビバレンス/SCREEN mode】「黒子のバスケ」EDの歌詞解説!青春を描いた歌詞が感動的!の画像

デビュー以降、怒涛の勢いでアニメタイアップをこなしていることが印象深いSCREEN mode

ボーカルの勇-YOU-は声優としても活躍しているということもあってアニメへの理解も深く、ギターの雅友はプロデューサーとして数多くのアーティストの楽曲も手掛けています。

この2人がタッグを組んだとなれば、アニソン界で活躍するというのももはや目に見えた話。

そして昨今このアニソン界が特に盛り上がっていますが、それはアニソンのクオリティの高さにリスナーが気付き始めたからだと感じます。

それも考えてみれば道理。タイアップがつく作品というのは自分たち以外の想いも楽曲に乗せるのです。

作品のイメージ付けを託されるアニソン作家にしても、当然粒ぞろいだというわけですね。

「黒子のバスケ」で人気を博した「アンビバレンス」を紹介

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そんな洗練された楽曲群が並ぶアニソン界において、2人の楽曲にもやはり「おっ!」と思わせるものがあります。

今回そんなSCREEN modeの曲の中から紹介するのは2015年4月8日にリリースされた「アンビバレンス」という楽曲。

人気テレビアニメ「黒子のバスケ」のエンディングテーマになったことで注目を集めた1曲ですね。

MVは高校生の男女2人を巡るストーリー仕立ての内容になっています。

最初はお互いに距離のあった2人。

だけど男の子の方は女の子に好意を寄せているような印象を受けます。

女の子は恐らくバレリーナを目指しているのですが、その夢の厳しさを思い知らされる出来事があったのでしょう。

1人涙を流すシーンが登場します。

それを偶然見てしまった男の子は、自分の出来る方法で彼女を元気付けようとするのです。

そう、彼は得意の絵で彼女を励まそうとしたのでした。

その絵を見てすっかり元気づけられた女の子。

最後には2人が笑い合うシーンが描かれていました。

バラードのようなニュアンスとロックの疾走感が両立されている

この曲の「凄いな」と思わされる部分は、バラードのような憂いを含んだニュアンスとロックの激しさや疾走感を両立しているところ。

1番こそしっとりとした歌い出しがいかにもといった感じですが、ここで受けるバラードチックなイメージが後にも影響しているのでしょう。

2番のメロ部分に至ってはアレンジ自体は決して静かではないのですが、何故か穏やかな印象を覚えます。

そういったメロ部分を経て、サビでは楽曲が一気に疾走。

その緩急も相まってなんとも言えない心地良さを覚えます。

心に引っかかりを感じる…それでも進むしかない!

言葉で表すとすれば、「何か憂いていることがあるんだけど、それでも突き進むしかない」といったイメージ。

引っかかりを感じるものの、疾走感溢れるサビではそれを吹っ切るかのように疾走し始める。

何より音で如実にそれが表現されていることに関心させられます。

そうなってくるともちろん歌詞の内容も気になってくるところ。それこそがこの記事の本題です。

ということで、ここから「アンビバレンス」の歌詞を順を追って読み解いていきましょう!

泣きじゃくるその人に手を差し伸べることが出来なかった

「聴こえますか…聴こえますか」そのこころの深く深く
それはきっと あの日の声 泣きじゃくる君の声

このセカイで 1人きりで 呼吸をしているみたいで
胸に積もる 冷たい悲しみにも 傘を差せずにいました

出典: アンビバレンス/作詞:勇-YOU- 作曲:太田雅友

主人公が思い起こすのは、悲しみに泣き暮れるその人の姿。

まるで世界に1人きりのようだったと語ることから察するに、その姿に主人公は手を差し伸べることが出来なかったのでしょう。

「聴こえますか」と言っているのは、そのとき何もすることが出来なかった主人公の後ろめたく思う心がそう聞こえさせていると感じます。

理解してあげることが出来なかったから…

僕に視えていること 君に視えているもの
置き去りにした キセキのなか
すれ違ってく 同じ空で

出典: アンビバレンス/作詞:勇-YOU- 作曲:太田雅友

同じ場所に居たにも関わらず、主人公はその人のことを何も理解してあげることが出来なかったのです。

その人のことを理解出来ていないのなら、手を差し伸べることなんて出来ませんよね。

「置き去りにしたキセキ」というのは、本当は今も一緒に居るはずだったということではないでしょうか。

その出来事が2人を離れ離れにしてしまったことを彷彿とさせます。