シンプルな言葉から生まれる豊かなイメージ
誰もが経験するようなことだから共感できる。
大げさな修飾や辞書をひかなければわからないような難しい言葉は使いません。
歌詞に連なるのはごく普通の話し言葉です。
誰もが経験したことがあるような些細なエピソード。
スマホの画像の中に誰もが見つけることができるような日常のシーン。
あるいは声を出さずに一人つぶやいた言葉…
無駄なものを削ぎ落としたシンプルな言葉だからこそ、胸を打ちます。
シンプルな言葉だからこそ生まれる豊かなイメージ
あるある、こんな事!とうなづきながら聴いてしまいます。
閉じ込めていた自分の記憶の断片と彼の作品世界がオーバーラップ…
何とも言えない切ない感情が胸の奥からわき起こってきます。
シンプルで自然な彼の言葉に共鳴するかのように生まれてくる豊かなイメージ!
語りかけるようなフレーズから始まる冒頭部分
ためらいがちに弾き始めたようなアコースティック・ギターに続いて、回想しながら語りかけるようなフレーズから曲は始まります。
ありがとうこの街で僕のこと見つけてくれて
僕たちは何もかも知りたくて恋をした
出典: 蛍/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
この短い導入フレーズだけで、聴く人に、どんなことがあったのだろう?という関心を呼び起こします。
しかも過去形で締めくくられているのですから…
失恋?今はもう彼女は目の前にいないの?好奇心が高まります。
テレビドラマ 「美丘 君がいた日々」とは?
吉高由里子が演じた主人公「美丘」
「美丘」(みおか)という名前のちょっと変わった大学生 峰岸美丘を吉高由里子が演じていました。
そして同じ大学に通う橋本太一を演じていたのは林遣都。
何度も「太一くん!」と呼ぶ吉高由里子の少ししゃがれた声。
意地悪そうで小悪魔的な微笑… 思い出しましたか?
ドラマ主題歌としての「蛍」
ドラマのきめ細やかな心理描写の折々にピアノのインストゥルメンタル・バージョンがやさしく流れます。
ストーリーが佳境に入った時には、福山雅治の何もかも包み込むような温かく甘い歌声の主題歌「蛍」がかぶさり、ドラマのスケールをとても大きなものにしていました。