あなたは『マジョリティ』?それとも『マイノリティ』?

『マイノリティ』の増えるこの時代で

サカナクション【モス】歌詞の意味を考察!蛾の姿や繭が象徴するのは?身動きが取れない迷いの正体とは…の画像

君の上を
(ソウゾウデキズニ)
ふわふわ浮いた
(ソウイウフンイキ)

抱えても 叶えられなくても
比べても一人でうずくまっても
つまづいても 誰かが指差しても
次の場所を 行けるとわかってたんだろう

出典: モス/作詞:Ichiro Yamaguchi 作詞:Ichiro Yamaguchi

技術が進んで人の生き方も変わる中、多様性という言葉が声高に叫ばれるようになりました。

では、多様性とはどういうことなのでしょうか。

多様性とは、多くの『マイノリティ』が生まれることなのではないかと思います。

見渡してみると、あなたの周りにもたくさんの『マイノリティ』があるのです。

先ほどは趣味の話で例えましたが、次はもっと身近な生活の場で見てみましょう。

奥さんに代わり、旦那さんが家のことを全てする主夫。

母親と父親に育てられていない子ども。

会社に雇われない、自分で起業するわけでもない、フリーランスというワークスタイル。

ここ数年で非常に増えてきましたが、これらもまだまだ『マイノリティ』でしょう。

そして近年、世界的に声高に叫ばれているのが性的マイノリティ

男性が女性を、女性が男性を好きでいることが当たり前ではなくなった時代。

LGBTS、などといった言葉を聞いたことがある方も、きっと多いのではないでしょうか。

とはいえ、やはり彼らもその言葉どおりまだまだ『マイノリティ』な存在です。

言葉やその存在を知っていても、自分の身の回りでは見たことがない、という方もいることでしょう。

あるいは、もしかしたらあなたが気付いていないだけかもしれません。

『マジョリティ』が『マイノリティ』に気づけない『マイノリティ』を理解できない

その為に、これまで多くの『マイノリティ』はきっと苦しんできました。

そんな中でも『マイノリティ』は生き続け、今着実にその数を増やしてきています。

先ほど、多様性とは多くの『マイノリティ』が生まれることだと述べました。

しかし、真の多様性はそこからもう一歩踏み込んだ先にあるのです。

多様性とは、多くの『マイノリティ』が『マイノリティ』として生きられるということなのではないでしょうか。

『マジョリティ』が『マイノリティ』にできること

多くの『マイノリティ』は、自分の持つ全てが『マイノリティ』というわけではありません

姿形は『マジョリティ』、でも自分の持つ心は『マイノリティ』。

自分の心は『マジョリティ』、でも自分の社会的ステータスが『マイノリティ』。

そんな人々はきっとたくさんいることでしょう。

だからこそ、『マイノリティ』を理由に蔑まれたり眉を顰められたり嫌われたりした時。

『マジョリティ』と同じように喜んだり悲しんだり怒ったりします。

感情には、『マイノリティ』も『マジョリティ』もありません。

そこには1人の人間がいるだけです。

『マイノリティ』が生きる為に必要なものは、『マイノリティ』の強さだけではありません

『マジョリティ』は数の力で『マイノリティ』を殺すことも容易なのです。

だからこそ、『マジョリティ』が『マイノリティ』を生かすという思いも大切なのではないでしょうか。

それはけっして難しいことではありません。

『マジョリティ』が『マジョリティ』を1人の人間として扱うように。

『マイノリティ』も1人の人間として扱う、それだけなのです。

楽曲が伝えたい、大切にしたいメッセージとは?

繭割って蛾になる マイノリティ
揺れてる心ずっと 三つ目の眼
飛び交う蛾になる マイノリティ
雨に打たれ羽が折りたたまれても

繭割って蛾になる マイノリティ
揺れてる心ずっと 三つ目の眼
連れてく蛾になる マイノリティ
君はまた僕を思い出せるなら

出典: モス/作詞:Ichiro Yamaguchi 作詞:Ichiro Yamaguchi

この世界は、大きな『マジョリティ』の声で動いています。

しかし、そんな世界の中で時折『マイノリティ』が世界を動かすこともあるのです。

それは『マイノリティ』の声が『マジョリティ』の心を動かした時です。

音楽というカルチャーにおいては、その現象が非常に多く見受けられますね。

この【モス】という楽曲が多くの人に届いたのも、きっとそんな現象の1つでしょう。

あなたの隣にいるかもしれない『マイノリティ』、そしてあなた自身の『マイノリティ』。

その『マイノリティ』で辛く苦しい思いをしたことがある人もいることでしょう。

ですが一方で、あなたが『マジョリティ』である瞬間も必ずあるはずです。

だからこそ、忘れないで下さい。

『マイノリティ』が『マイノリティ』として生きる為に。

1人の人間として、相手を理解するという気持ちを。

最後に

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いかがでしたでしょうか。

今回はサカナクション楽曲【モス】の歌詞について解説致しました。

『マイノリティ』という概念について考えさせられる楽曲でしたね。

MVに出演した美少年、井手上獏。

彼もまたそんな『マイノリティ』のアイコンの1つとしての登場だったのでしょう。

考えれば考えるほど奥深い、そんな楽曲なのではないかと思います。

おまけ:OTOKAKEの関連記事も併せてチェック♪

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最後に、本記事と併せてチェックして頂きたいOTOKAKEの記事を少しだけご紹介。

今回は【モス】の収録されているアルバム『834.194』の中から2曲紹介させて頂きます。

サカナクション【多分、風。】

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