Hold me tight 夢とちゃうのかい こんな出逢いは
そんなアホみたいな奴には興味ないよだなんて 言わせないよ
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
『Hold me tight』と『アホみたい』をかけているのが何ともニクいですね。
夏の海での運命的な出会い。相当ドラマチックだったのでしょう。
『夢とちゃうのかい』と若干ビビり気味です。
夏の海なんてものは身も心も開放的になりますからね。
ナンパする男がいれば、ナンパされるのを待っている女もいます。
そんな中での出逢いなんてチープなものですよ。
長続きなんてしません。どうせ一夜限りの関係になるオチです。
しかし、『夢とちゃうのかい』と表現された『こんな出逢い』。
きっとこれまでの海での出逢いとは一味違ったのでしょう。
『そんなアホみたいな奴には興味ないよだなんて 言わせないよ』
この出逢いは逃がしたくないんでしょうね。
何たって、『夢とちゃうのかい』って言ってしまう程の出逢いですからね。
まさか夏の海でこんな出逢いが!?と驚いている様子がひしひしと伝わってきます。
Burn up!! Burn up!! Summer vacation
灼熱のBeachへWe gatta go
現実とかいいからもうこのSEASONは浮かれて弾けりゃいいぜ
起こる何もかもがすべて夏の仕業さ
さっきから気になる君が まさに今年の真夏のビーナス
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
ノリノリですね!
『現実とかもういいから』と完全に現実逃避しています。
みんなそれぞれ悩みや不安を持っています。
クラスメートとの人間関係、担任の先生との関係。
出来の悪かった期末テスト。夏休みの宿題。
そんなもん、どーでもいいから浮かれてはしゃいでおけばいいのさ!
なぜなら季節は夏!照りつける太陽!白い砂浜!青い海!
こんなにワクワクする季節とロケーションが揃っているのに現実を持ち込むなんてナンセンス!
何のために海に来たんだ!全部夏のせいだ!
ストレスを解消するためには、ハメを外すことも大切なんだと歌っていることが伝わってきます。
あと、気になるキレイな姉ちゃんもいたのでしょうね。真夏のビーナスがね。
この渚じゃEverybody know
狙いを定めるオオカミBoy
君の髪を揺らす風が背中押すから
勢いで飲みほしたLiquor そして二人は手を繋いだ
熱くさせるのはこの季節のせいかもね Take yourself
波を乗りこなして 二度とない瞬間にすべて委ねるよ
この身も心も焦がしてく Sunshine
砂浜を叩き付ける水の音 hear we go
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
先ほど『真夏のビーナス』と称したキレイな姉ちゃん。
どうやら『オオカミBoy』はロックオンしたみたいです。
『勢いで飲みほしたLiquor』。Liquorとはアルコールの飲み物全般のこと。
熱くなっているのは季節のせいなのか、お酒のせいなのか。
それとも、二人の仲が燃え上がっているからなのか。
想像力が掻き立てられますね。
今年の夏は、今年にしか体験することができません。
そんな二度とない瞬間を波に例えて乗りこなし、委ねます。
再びサビへ!
Hold me tight 夢とちゃうのかい こんな出逢いは
そんなアホみたいな奴には興味ないよだなんて 言わせないよ
It’s all right 抱いたっていいんじゃない 焦げた素肌を
あー夏休み
チョイト泳ぎ疲れ 胸に cool baby
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
そして再びサビに突入します。
『あー夏休み』このフレーズに全てが凝縮されているのではないでしょうか。
青い空、青い海、ビーチ、きれいな姉ちゃん。
アルコール、焦げた素肌、ひと夏の恋……。
これら全てを一度に体験できるのは、夏しかないのです。
『あー夏休み』というフレーズは、これら全てを体験できることへの喜び。
海に向かって叫んでいるような様子が伺えますね。
「寿君」の「あー夏休み」の歌詞の2番を解説
2番は一転して夜
夜は夜 浴衣に花火
解放されて行く I want to be free
甘い罠にすっ飛んで火に入る夏の虫さ
弾け消える線香花火のような火遊びも
ためらいは蚊帳の外に
そしてむしゃぶりつけ tropical
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
『浴衣に花火』夏の風物詩ですね。
浴衣の帯をほどくように、自由へと解放されていきます。
線香花火のようなすぐに消えてしまう。一夜限りの火遊びをしよう。
ためらうことは、この際置いておいて。
砂に涙をこぼさぬよう
今年一番の大波を
モノにしたくて泳ぐ欲情の海は広く
だんだんと燃え盛る火が
消えて行くような儚きMidnight
熱くさせたのはあのお酒のせいかもね
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
そしてまたキレイな姉ちゃんの話です。
大波に例えています。
そして、1番では季節のせいかもとしていましたが、今度はお酒になっています。
つまりは、何かのせいにして正当化したいのですよね。
現実逃避して、この夏は弾けちゃっている訳ですから。
夏が終わったとき、ふと現実に戻った時の言い訳が欲しいわけです。
夏の季節のせいでこうなったのかも知れないし、お酒のせいなのかも知れない。
そんな心情がここには隠されているのではないでしょうか。
Don’ t worry yourself
また気を取り直して
この日焼けの素肌に夏の潤いを
光るルージュにワンチャン企む熱帯夜
その貪欲さに鈴虫も鳴くよ
出典: あー夏休み/作詞:前田亘輝、寿君 作曲:春畑道哉、前田亘輝、寿君、NAOKI-T
冒頭で『夢とちゃうのかい』と表現していた出逢い。
やはり逃がしたくはないようです。そのひたむきな姿勢には鈴虫もびっくりです。
日に焼けた肌に夏の潤いを、乾いた心に夏の潤いを。
この熱帯夜に、この出逢いを何とかモノにしたいという心情が描かれています。