Saoriさんが作詞した「花鳥風月」
Fukaseさんの耳に響いた音がメロディに
「花鳥風月」を作曲したのは、ボーカルのFukaseさんです。はじめ彼の耳に響いていた音を、いろいろと楽器に合わせながらメロディーにしていったのがこの曲でした。
いろいろな楽器を鳴らしながら形作られたこのメロディーが、和風テイストに仕上がったことから「花鳥風月」というタイトルに決まった、とFukaseさんは語っています。
確かにこの曲は、歌詞もメロディーも日本の自然の美しさを表す言葉「花鳥風月」にふさわしい雰囲気です。
歌詞を付けたのはSaoriさん
SEKAI NO OWARIの楽曲の歌詞はたいてい、Fukaseさんが書いています。けれども、「花鳥風月」の歌詞を書いたのはピアノのSaoriさん。
歌詞の内容は、SaoriさんがFukaseさんを想う気持ちを表現したものだと、ご本人がTwitterで発言しています。
きっかけはSaoriさんが「この曲好き」と言ったとき、Fukaseさんに「じゃあ歌詞を書いてみれば?」とすすめられたことでした。このひと言がきっかけで、Saoriさんは歌詞作りを始めたのだそうですよ。
「花鳥風月」の歌詞の意味をチェックしよう!
「花鳥風月」は文字通り、花や鳥、風、月など自然の描写が美しい楽曲です。
そんな中で、Saoriさんの揺れる気持ちを表したフレーズがところどころに挿入されています。
Saoriさんのどんな心境が表されているのか、ここで具体的に読み解いていきましょう。
理論と感情のジレンマ
愛することで得てきたこたえ
悲しいことが一つひとつずつ消えていく
出典: 花鳥風月/作詞:藤崎彩織 作曲:深瀬慧
Saoriさんは「花鳥風月」の歌詞を考えていた時期、自分の「感情」とそれを抑えて仲間とうまくやっていくための「理論」との間で、悩んでいたといいます。
仲間を愛し大切にするためには、自分の怒りや悲しみといった負の感情を抑えた方がいいという「理論」。
けれどそこには、実践することで自分の悲しみなどの「感情」が消えていくというジレンマが存在するのです。
もともと感情的なSaoriさんから「感情」が消えていったら、Saoriさんではなくなってしまいます。
そのため、「理論」と「感情」のバランスを取ることが難しいと感じていた、とご本人は語っていました。
「月が綺麗だね」というメタファー
いつまであなたのそばにいられるかな
止まない雨はないと信じて歩けるかな
私は何も忘れたくないの
月が綺麗だねと隣であなたが微笑む
出典: 花鳥風月/作詞:藤崎彩織 作曲:深瀬慧
「私は何も忘れたくないの」というフレーズには、「理論」によって否定された怒りや悲しみといった「感情」を忘れたくないというSaoriさんの当時の葛藤が表れているようです。
「いつまでもあなたのそば」にいたいから、感情をぶつけて喧嘩したり別れたりはしたくない。けれど、「感情」を忘れたくはない、という気持ちです。
そんなSaoriさんの葛藤をよそに、「あなた」つまりFukaseさんは「月が綺麗だね」と微笑みます。「月が綺麗だね」というのは、“I Love You”のメタファー。
かつて夏目漱石は、“I Love You”を「月が綺麗だね」と訳しました。その訳をSaoriさんが気に入って、歌詞に取り入れたそうです。
SEKAI NO OWARIの動画ランキングをチェック!
ここまでで、「花鳥風月」の歌詞に込められた意味について詳しくご紹介してきました。
ここからは、SEKAI NO OWARIのYouTube動画の再生回数ランキングをご紹介したいと思います。いったいどんな曲がランクインしていると思いますか?